タイトル名
 
メーカー、ブランド名   総プレイ時間  

時計仕掛けのレイライン

-黄昏時の境界線-

 
ユニゾンシフト Blossom   10 時間前後  
                                           

シナリオ
  
グラフィック    音楽  
B+(23/30)    B(14/20)    B+(15/20)  

キャラクター
  
総合点数    個人的評価  
B+(23/30)    B+(75)    B+   


初めに(前書き)

このゲームは 3 作あるシリーズ

物の 1 作目になります。そして

続編をプレイしていない状態

私はこのレビューを書いて評価を

つけています。そのため、続編を

プレイした後だと評価が 180 度

変わる可能性があります。しかし

シリーズ物だからと言って必ず

全てのシリーズを買った上で

1 作目をプレイする人ばかりでは

ないので、今回はこのような形で

レビューを書いています。その

点をご理解頂いた上で納得して

頂いた方に読んで頂けると幸い

です。


総評

前書きでも書きましたが、この

ゲームは 3 作あるシリーズ物の

1 作目になります。そして

商業的に考えればプレイした人が

続編を購入したいと考えるような

ゲームでなければならないと思い

ます。しかし、プレイした人は

このゲームだけでもある程度話に

区切りはつけて欲しい訳です。

その 2 点のバランス がこの

ゲームは上手く出来ていたと

思います。つまり、続編を購入

したいと思わせながらも、話に

区切りはある程度つけていました。

もちろん、まだまだ残っている

謎や伏線もありますので、今の

時点で手放しで高評価出来る訳

ではありませんが、 3 作ある

シリーズ物の 1 作目と考えると

上々の出だしなのではないで

しょうか?グラフィックの部分の

評価を及第点としていますが

一枚絵が少し気になった部分を

考慮してそうしているだけで

それ以外の部分での評価は十分に

合格点といえる出来だと自信を

もって言えます。現状で続編を

プレイしていないので、個人的

評価は B+ としていますが

続編で今作の疑問部分や伏線が

全て綺麗に回収されれば A+

以上の評価をする可能性を秘めた

ゲームであった事を総評の最後に

記載しておきます。


あらすじとプレイについて

簡単に書くと とある願いを秘め

ながらも山奥にそびえ立つ大きな

時計塔のある全寮制学園に新入生

としてやってきた主人公の久我

満琉。そんな彼は登校日初日に

トラブルで学園の重要な物を

壊してしまい、弁償の代償として

トラブルのきっかけとなった

一人の男子学生と共に特殊事案

調査分室なる場所に配属される

事になる。そこで彼らを待ち

受けていたのは、この学園の

秘密。夜の世界。遺産。魔術。

様々な出来事の先に彼らを待ち

受ける出来事とは?(一部公式

サイトより抜粋)と言った感じ

です。

 

総プレイ時間は 10 時間前後です

ただし、これは既読部分を全て

スキップした場合で、眠子や

鍔姫の個別END後にもう一度

はじめからプレイした場合は

追加で 5 時間程度はかかり

ます。話は基本的に一本道で

途中の選択肢によって、眠子と

鍔姫の個別ENDに派生する形を

とっています。一本道の方は

7 時間前後で、ここに眠子と

鍔姫の個別ENDが各 1 時間もない

ぐらいです。総プレイ時間の方は

既読部分をカットした場合です

ので、眠子や鍔姫の個別END後に

再度初めからプレイした場合は

総プレイ時間が 10 時間を

超えると思います。また、各

END後にアナザーストーリーが

追加されますが、こちらは、ほぼ

Hシーンだけなので、そこまで

時間はかからずに見る事が出来る

はずです。攻略順に関しては

眠子→鍔姫 で進める形でいい

です。なお、途中の選択肢次第で

謎解きの評価が変わりますが

評価次第でちょっとしたおまけが

あるので、気になった方は最高

評価と最低評価は見ておいた方が

いいです。


シナリオ

基本は一本道で、共通ルートと

呼べるような物はないですが

分け方として、オープニング

までがプロローグで、その後に

眠子。次に鍔姫が中心となる

エピソードになり、その後に

この話の区切りをつけてから

憂緒が中心のエピソードへ…と

いった流れで進みます。全体的に

独自の世界観を丁寧に描写

しながら、登場人物の様々な

思惑と感情の変化を中心に描写

しています。

 

ゲームを通してして言えるのは

独自の世界観の表現の上手さ

ですね。ゲーム内で度々登場する

魔術や遺品。そして夜の世界。

この辺りの表現が陳腐にならない

ようにシナリオも上手に作られて

いたと思います。また、所々に

伏線をちりばめながら、それを

ある程度回収していった部分も

評価できます。あえて今作の

ラスボスと表現しておきますが

その人物の正体をそこにしたのも

そうですが、注意深く話を聞いて

いれば、違和感を感じられる

ようにしていた所も流石です。

そして、遺品絡みにおいての

謎解きやミステリー部分も丁寧に

作られていた所も評価するべき

でしょう。その一方、恋愛描写に

ついては世界観や伏線回収などで

感じられた丁寧さをやや欠いて

いたように感じました。ここは

正直残念です。特に憂緒を中心と

したエピソードでのあの展開は

やっつけ仕事とまでは言わない

ですが、雑さを感じました。恋愛

描写の雑さに目をそむけた上で

シリーズ物の 1 作目という部分を

考慮すれば、もう一段上の評価

でも問題ない程度にはよく出来た

シナリオだったと思いますが

恋愛描写関係と現状では、回収

されていない謎や伏線の部分を

考慮して、評価は B+ として

います。


グラフィック

多少気になった一枚絵はいくつか

ありますが、グラフィックでも

おいても、夜の世界への変化や

遺品の雰囲気や表現と言った

部分で 独自の世界観 について

上手に描写出来ていた所は評価

したいです。総評でも書いていた

気になったとは言っても、一枚絵

全てが悪い訳ではなく、一枚絵の

総合で言えば、及第点には届いて

いると思います。そんな一枚絵で

私が一番好きなのは鍔姫が人形を

抱きしめている一枚絵ですね。

このシーンは一枚絵の効果もあり

結構グッと来ました。ここで書く

ことではないので省力しますが

このシーンには他に思う所も

あるのですがね。


音楽

流石に曲数は数こそ多くない

ですが、代わりに一曲一曲に

制作者のコメントがあるのは

嬉しいですね。評価には考慮

していませんが。BGMに

関しては 心と魂(心) と

オープニング曲のアレンジの

Music box ''Ley-Line of

Twilight time'' が印象に

残っています。特に前者は

鍔姫のエピソードのワンシーン

での使い方が上手でした。

エンディング曲もオープニング

曲のアレンジですが、こちらは

ピアノとバイオリンの穏やかさと

切なさが、エンディング曲っぽい

印象が強く、オープニング曲は

世界観を表現した歌詞に、テンポ

よく進むメロディーが特徴的

でした。音楽に関しても世界観を

上手にする一翼を担っていたと

言えます。


キャラクター

好きなヒロインについて書きたい

所ですけど、明確なヒロインと

言えるキャラクターがいない

ですね。眠子や鍔姫は、サブ

ヒロインとでも言う扱いですし

憂緒はそう言うのとは少し違う

ように私は感じました。なので

今回は保留と言う形にさせて

下さい。他のキャラクターも

色々と魅力的な人物が多いです

けど、中でも小太郎君は凄く

良かったですね。主人公と憂緒の

間を上手く取り持ったりする

バランサー的な役割だけでなく

ツッコミ役をこなしたり、随所で

みせる熱い部分も見た目との

ギャップがあっていいですね。

今作の登場人物の中では一番

好きかも知れません。それだけに

今後、彼がどういった立場に

なるかが少し不安です。何しろ

今作のラスボスとでも言うべき

存在も私的に意外な人物でしたし

彼がただの主人公の友人的な

ポジションで終わりそうな気が

していないんですよね。それと

まだまだ秘密を抱えていそうな

人物として理事長の存在も気に

なる所です。もっとも彼女が

シリーズを通してのラスボスと

言うのは意外性がないと思うので

そういった役割を果たすと私は

考えていないですが。それよりも

主人公にもまだまだ秘密が多そう

です。今作で明らかになった事は

まだまだ一部だけでしょうし

彼がどういった役回りを果たすの

かも注目ですね。ただ、現時点で

どのキャラクターも魅力的なので

今後の展開次第では更に好きに

なれそうなのは嬉しいです。


Hシーン

回想シーンに、眠子、鍔姫、憂緒

それぞれ 2 つずつです。尺も

平均的で、そこまで変わった

プレイもないので、正直そこまで

書く事もないのが辛いですね。

あえて言えば、憂緒のHシーンは

諸般の事情で 1 つ目と 2 つ目の

憂緒の態度が全然違うので、その

変化は楽しめる所ですかね?


最後に一言

この期待値を最後まで維持

できるがどうか。




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