タイトル名
 
メーカー、ブランド名   総プレイ時間  

ましろ色シンフォニー

-Love is Pure White-

 
ぱれっと   20 時間前後  
                                           

シナリオ
  
グラフィック    音楽  
B+(23/30)    B+(15/20)    A+(17/20)  

キャラクター
  
総合点数    個人的評価  
(25/30)    A(80)      


総評

良作純愛作品 と言う言葉が

これ程ピッタリくるゲームは中々

無いですね。文章にするのが

難しいですが、穏やかで

ゆったりとした雰囲気が、音楽や

グラフィックからも伝わって

来ます。キャラクターに関しても

ヒロインや主人公にサブ

キャラクターまで魅力的な

キャラクターが沢山いますね。

私としては、主人公やヒロイン

とのやり取りをとても丁寧に描写

している所が評価が高いです。

そのおかげで主人公やヒロインに

対しての理解が深まり感情移入が

できますので(納得出来るかは

別にして)いずれにせよ丁寧な

描写による恋愛模様は、良作な

純愛物の作品には必要不可欠だと

思います。このゲームの欠点と

言うか懸念としては丁寧に描写

し過ぎている分、クドく感じたり

萌えの部分が甘すぎて胸やけ

しそうになる点ですね。その

辺りが気にならないのなら

自信をもってオススメ出来る

ゲームになっています。


あらすじとプレイについて

簡単に書くと 場の空気に敏感で

そのせいで色々と苦労している

主人公が自分の通う共学校が

地元の名門女子校と学園統合

する事になり、主人公が仮統合

期間の間、共学校側の一員として

女子校に通う事になる。そこで

個性豊かな少女達と出会いと

男子に対する拒否反応。場の

悪い空気を少しでも良くする

ために、主人公は行動を始め

少しずつ少女達との距離を

縮めて、そして ……

(一部公式サイトより抜粋)と

言った感じです。


総プレイ時間は 20 時間前後。

共通ルートは 2 時間前後で

個別ルートは 2 時間半前後

です。攻略順については

みうの個別ルートをどの段階で

プレイするかを考えると

桜乃→アンジェ→みう→愛理 の

順番が良いかなぁと思いますが

別にみうの個別ルートがネタバレ

とかそう言う訳ではないので

そこまで気にしなくてもいい

ですが。ただ、みうの個別

ルートは色々混ざり合っていて

他の 3 人の個別ルートと少々

勝手が違うのでその辺りの変化の

事を考えると私はこの順番が

良いかなぁと思っただけなので。


シナリオ

共通ルートは 主人公が場の

空気を少しでも良くする為に

様々な行動をする中で、少しずつ

女子校に馴染んでいくまでを

中心に描写しています。個別

ルートは、各ヒロイン達が抱える

問題や心情にスポットを

当てながら主人公と一緒に問題を

解決したり、乗り越えたりする

所を中心に描写しています。


良く言えば、王道的で基本を

しっかりと抑えている。悪く

言えば、ありきたりで意外性が

ほとんど無い。と言うのが私の

シナリオの正直な感想です。

ですが登場人物の想いや心情の

変化。これらを 1 つ 1 つ

丁寧に 描写する事によって

愛着が湧いたり、感情移入したり

しやすくなると思います。

これらを丁寧に描写するのは

基本的な事なんですが、この

基本をおろそかにすると

シナリオにも影響が出て最悪

話が破綻したりすることも

あります。このゲームではその

基本を丁寧に描写していますので

好き嫌いは別にして登場人物の

考えを理解しやすく、話に

ついていきやすいと言う点は

評価出来る所だと思います。

一方で捻りや意外性が少ない分。

どうしても先の展開が、ある程度

この手のゲームをプレイした事の

あるプレイヤーには想像

しやすいと言うのは欠点とまで

言わなくても、もう少し工夫して

欲しい点ではありますね。

それから、生クリームの上に

砂糖を大量にかけた様な甘すぎる

イチャラブな描写は、人に

よっては苦しいと思います。特に

愛理の個別ルートでは強烈

でしたね。私は全然問題ない

ですけど。各個別ルートに

ついては、桜乃の個別ルートの

妹への踏み込み方が気に

なりましたね。私はどうも

ライターがどの程度まで妹との

恋愛における問題を描写するかを

迷いながら書いた結果が、個別

ルートでのグダグタにつながって

いる様に感じました。他の

ヒロインの個別ルートでの桜乃の

扱い方が上手いだけに余計にそう

思います。アンジェの個別

ルートは、最初に書いた良く

言えば王道的で基本をしっかりと

抑えている。悪く言えば

ありきたりで意外性がほとんど

無い。を体現しています。

アンジェと言うヒロインが

好きな人にはたまらなく良い

シナリオで、好きじゃない人には

眠たく感じるシナリオと言えるの

ではないでしょうか。愛理の個別

ルートもそれに結構近いですが

私は、少なくとも眠たく感じる

事はなかったので愛理が結構好き

なんだと思います。そして

みうの個別ルートですが、これが

結構ややこしいです。ある意味

一番タイトルのシンフォニーを

個別ルートの中で表現していた

様に感じました。私の中での

シンフォニーのイメージは

様々な要素が混じって良い結果に

なってる ( あくまで私の

イメージです) と言う感じ

なので。恋愛描写に人間関係。

周りの大人に動物達。他の

3 人の個別ルートよりも様々な

要素が混じりながらも上手く

組み立てたと思います。ただ

その分どうしても他の 3 人の

個別ルートと比べると言動や

行動に疑問を感じる人物が何人

かいるのでその辺りで違和感を

覚える人もいると思いますが。


グラフィック

クオリティーは悪くないですが

もう少し、一枚絵の色合いが

薄い方が良かったかなぁと感じ

ました。その方がゲームの

雰囲気に合っていると

思いますね。まあ、この辺りは

一枚絵の問題と言うよりも塗りの

方の問題ですが。一枚絵では

背中合わせでそれぞれの想いを

話す桜乃と主人公の一枚絵は結構

好きですね。ただ、やっぱり一番

好きな一枚絵は夕日の中で

主人公の胸で泣く、みうの一枚絵

ですね。これは、その前の

シーンの流れが 素晴らしく

とても印象に残る一枚絵に

なっていますね。


音楽

流石と言うべきですね。穏やかで

落ち着いた印象が、BGMでは

多いです。これがまたゲームに

良く合っているんですよね。

個人的には 笹団扇 のBGMが

幻想的な雰囲気を演出するのに

一役買ってました。それ以外だと

向日葵のように は、結構好き

ですね。エンディングの

キミイロミライ や

オープニングの

シンフォニック・ラブ も十分な

程に良い曲ですし、特に

シンフォニック・ラブ は、この

ゲームの雰囲気に凄く合って

いましたね。ですが

さよなら君の声 はそれらの

曲を軽く上回る程に

素晴らしい曲 でした。また

その使い方も 抜群に上手

です。更に歌詞も曲が流れる

場面とリンクしていて演出の

強化にも貢献していました。

この曲は本当に理想的な音楽の

使い方だと思います。無理矢理に

欠点を挙げるとすれば一回しか

流れなかった事ぐらいですかね。

まあ、あの場面でしか流さない

からこそとても強く印象に

残る訳ですが。


キャラクター

ヒロインに関しては、みうと

愛理の一騎打ちで、ギリギリ

愛理が勝って愛理が一番好きと

言った感じです。恋人関係に

なってからの愛理はヤバい

ぐらいに 可愛い ですね。

空回りしたり意地を張ったり

している時も良いですが

主人公の為に一生懸命に頑張る

愛理は見ていて本当に

可愛い ですね。そんな愛理と

同じぐらいにみうも好きです。

あの小さい体から溢れ出る

包容力と母性はヤバいですね。

主人公がずぶずぶとはまって

いくのがよく理解出来ます。

それだけでなく個別ルート終盤で

主人公に見せる繊細さと弱さが

普段との ギャップ で更に

好きになりました。桜乃も自身の

個別ルート以外だと妹として

良い味を出していただけに自分の

個別ルートで魅力を十分に発揮

出来なかったのが痛いですね。

まあ、これはシナリオの影響も

ありますが。アンジェはそんなに

悪くはないんですが、自身の

個別ルートでの、あの豹変が

どうしても受け入れられなかった

ので他の 3 人のヒロイン達

よりも好きにはなれなかった

ですね(アンジェのフルネームの

アンジェリーナ、菜夏

シーウェルをここまで

書かなかった事からも私の

アンジェの評価が分かるかと

思いますが)サブキャラクターに

関しては主人公の親友の

椋梨隼太や担任の先生の

八塚万智に加えて、愛理の

母親の瀬名蘭華もそれぞれ魅力的

ですが、やっぱり

クラスメイトの乾紗凪と謎の生物

ぱんにゃについては外せない

ですね。どちらも主にみうの個別

ルートで大きく活躍しますし

欠かせないキャラクターです。

紗凪に関してはああ言う展開に

すれば、必然的に各プレイヤーが

好きになってしまうのは目に

見えています。それにまんまと

乗ってしまって私も好きになって

しまいましたね。でもそうやって

好きになれるだけの魅力を持って

いたキャラクターだと思いますが。

ぱんにゃは完全に予想外でした。

あの「うりゅーっ!」で

あそこまで感動できる …… か

どうかは人によると思いますが

良いシーンを作り出す事に

なるとは初登場のシーンからは

全く予想出来なかったですね。


Hシーン

回想シーンに、愛理が 5 回。

桜乃が 4 回。アンジェが 3 回。

みうが 6 回登録されますが

実質的には各ヒロイン 3 回と

考えてもらえばいいです。何せ

何人かのヒロインでの挿入失敗も

回数として登録されていますので。

プレイについては、パイズリと

フェラぐらいで、そこまで

変わったプレイはないんですが

みうのHシーンは何と言うか

ライターの趣味が中途半端に

出ているので若干消化不良感が

否めないですね。どうせやるなら

夢オチでいいからこのライターの

母娘丼が見たかった気もしますね。


最後に一言

さよなら君の声 は名曲。

個人的に好きな音楽

ベスト 5 には絶対入る。




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