タイトル名
 
メーカー、ブランド名   総プレイ時間  

恋する乙女と

守護の盾

 
AXL   20 時間前後  
                                           

シナリオ
  
グラフィック    音楽  
B(22/30)    B(14/20)    B+(15/20)  

キャラクター
  
総合点数    個人的評価  
(24/30)    B+(75)    B+   


総評

キャラクターを 魅力的に見せた

ゲームだったと思います。

細かい点で雑だったり

練り込みの足りないシナリオ

でしたが、その分登場人物を

魅力的に見せた 点は十分評価

出来ます。グラフィックも音楽も

十分及第点の出来だと思います。

ただ、グラフィックは少々クセが

あるので人によっては違和感を

覚えるかもしれませんね。

女装ゲーとして有名なゲームでは

ありますが、その部分も含めて

その名に恥じない 良作

言ってもほぼ問題はないと

思います。


あらすじとプレイについて

簡単に書けば 表と裏の顔を持つ

特殊な組織。その組織の若手の

新人エージェントである主人公は

小さな体躯に中性的な顔立ち。

トーンの高い声と学生や女性に

見えなくもない容姿の持ち主で

それを活かして女装して全寮制

女子校で、女学生として生活

しながら対象を護衛せよ。と言う

命令が上司から言い渡される。

主人公は拒否するが、無理やりに

現場へと投入される。こうして

女装して「山田妙子」となった

主人公は対象を護衛しながら女装

して学生生活を送る事になる と

言った感じです。


総プレイ時間は 20 時間前後

です。ただ、BADENDが

数種類あり、全てを見ると確実に

総プレイ時間は 20 時間を

超えます。共通ルートは 2 時間

半前後で個別ルートは 1 時間

前後です。攻略順については

難しいです。いくつかの個別

ルートでの ネタバレ を考えると

鞠奈→蓮→雪乃→有里→設子 が

一応、私のおすすめです。本当は

先に 有里→設子 としたいの

ですが、鞠奈、蓮、雪乃、の

3 人の個別ルートクリア後で

ないと有里の個別ルートは

プレイ出来ないので、この

順番になりました。


シナリオ

共通ルートでは 女装して過ごす

名門お嬢様学園生活の中で様々な

魔の手から主人公が盾となり護衛

対象を守る所を中心に描写して

ます。個別ルートでは 各

ヒロイン達の境遇。環境などを

中心に蠢く陰謀をこれまた

主人公が盾となり守ったり

陰謀を打ち砕いたりしている所を

中心に描写しています。


まず主人公が幾人もの要人護衛を

成功させた 新人

エージェントで成長株

言う事を念頭において下さい。

これで主人公の行動や技能に

対する不満は随分とマシになる

はずです。共通ルートではそれ

以外にそこまで問題のある描写は

無いです。学園生活と護衛任務。

言うなれば表の部分と裏の部分。

どちらも、程よいバランスで描写

されていたと思います。個別

ルートに関しては展開の雑さ。

尺や描写不足と言った問題は

ありますが、トータルで見れば

及第点。と言える出来にはなって

いると思います。特に、雪乃や

設子の個別ルートは

良作クラス と呼べる出来

ではないでしょうか。前者は

雪乃が少しずつ主人公に惹かれ

ながら互いの距離が縮まり

女装バレのシーンから、お互いの

思いを通わせて敵対者との対決。

そして決着に至るまで、ハッキリ

言えば王道的な展開と言えますが

1 つ 1 つのシーンが丁寧に描写

されているので陳腐にならず

面白かったです。後者については

境遇と環境。表と裏。そして

陰謀。様々な思惑の中で主人公と

設子は未来を掴み取る。と言う

様な感じだと思います。あんまり

深く書き過ぎると ネタバレ

なり過ぎるので、このぐらいが

限界ですかね。後、個人的には

恋する乙女と守護の盾 と言う

タイトルを一番良く表していた

シナリオだと思います。どの

個別ルートでも十分にタイトルを

良く表していましたし、制作側

サイドとしては雪乃の個別

ルートがタイトルに一番

ふさわしいと思っていそう

ですけど、個人的にはそれは

設子の個別ルートだと思います。

後、主人公が一貫して「盾」と

言う事を意識してそうあろうと

していた事も評価しています。

もしこれがなければ点数を

1 点減点していましたね。


グラフィック

総評でも書きましたけど

グラフィックは少々クセが

あるので最初は違和感があると

思いますが、私はある程度

ゲームをプレイしていると

気にならなくなりました。私の

お気に入りの一枚絵は、主人公と

設子が背中合わせで互いの思いを

語るシーンの一枚絵ですね。あの

シーンでのグラフィックの

使い方は上手だったと思います。


音楽

良い出来だと思います。表側とも

言えるお嬢様学園の部分。

裏側とも言える暗躍する者達。

それを上手く音楽で表現して

いたと思います。BGMだと

表側の部分は 静穏なひと時 や

優美なる学び舎 など裏側の

部分は 本当の日常 や

暗い逃し などですね。BGM

だと私は破られぬ盾 が好き

ですね。このBGMが流れた

シーンが良かったと言う事も

ありますが。オープニング曲の

shield nine は、歌詞がこの

ゲームのタイトルやテーマに良く

合っていましたね。エンディング

曲は何曲かあるんですが

wind of change が個人的には

一番好きですね。メロディーや

歌詞がこのエンディング曲の

流れるヒロインに良く合って

いたので


キャラクター

一番好きなヒロインは設子です。

いや、もうこれは仕方ないです。

だって彼女ほど 乙女 と言う

言葉が似合うヒロインはこの

ゲームには登場しないですから。

雪乃も悪くはないどころか少し

ずつ態度が軟化していく所は

良かったですし、有里の好きに

なってからの複雑な心中など設子

以外のヒロインも良かった

ですけど相手が悪かったですね。

ある意味で純粋過ぎる設子の

乙女の破壊力 はその程度

では、太刀打ちできない程に

凄まじいですから。サブ

キャラクターについてですが

講師の隆平や主人公が所属する

組織の上司で育ての親である

課長など 濃い と言うか

アクの強い人物たちが上質な

コメディーを作るのに一役

買っています。サブ

キャラクターの中では、後輩で

主人公をお姉様と慕う優が強烈に

印象に残っていますね。特に

優が主人公が実は男だと

気づいた時のインパクトは中々の

ものでした。実は優はもう 1 つ

印象的なシーンがあるんですが

完全な ネタバレ なので

ここでは詳しく書けないです。

ただ、初見ならプレイする人は

確実に驚くと思います。最後に

主人公についてです。元々、嫌々

だったと言う事もあり隙あらば

直ぐに女装を解除すると言う

女装ゲーとしてそれはどうなの?

と言う所もありますが性格は

基本的に真っ直ぐで熱く

なりやすい所はあるものの小柄な

体躯を上手く使い護衛対象を

命懸けで守る「盾」となるなど

主人公としては割と王道的で

好感の持てる性格だと思います。

一応幾人もの要人護衛を成功

させた実績はありますが

まだまだ新人エージェントで

能力的に甘い面もあり、ゲームを

プレイしていると優秀だけど爪が

甘かったり、運や仲間達に助け

られたりもしています。その

辺りの描写がプレイする人の

主人公像 と上手くかみ

合うかで主人公の評価が

変わってくると思います。


Hシーン

Hシーンが、雪乃、蓮、鞠奈が

3 つ。有里と設子が 2 つ収録

されています。プレイについては

パイズリとフェラぐらいで

そこまで変わったプレイはない

ですね。個人的にはもう少し女装

した状態で、顔を見せた主人公と

絡むヒロインのHシーンが

欲しかったですね。


最後に一言

根強いファンがいるのも

分かる気がします。




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