共通ルートでは 各ヒロインとの交流を深め、旅館に住み着く座敷童子に
翻弄され様々な謎にぶつかりながらも夏休みを楽しむ様子を中心に描写
しています。個別ルートでは 各ヒロイン達の悩みや境遇にふれながら
突き進んでいく主人公ヒロインを中心に描写しています。全個別ルート
終了時に始まる伏線回収を兼ねたイベントでは、座敷童子の思惑や謎に
加えて、これまでの伏線回収を中心に描写しています。
設定や話の題材に展開と構成。1 つ 1 つの要素だけを切り取って考えると
良作 と呼べるだけのポテンシャルは十二分にあったはずです。例えば
共通ルートと個別ルートそれぞれで伏線を張り、全個別ルート終了時に
始まる伏線回収を兼ねたイベントで伏線を回収する。これがもっと
丁寧に
出来ていればもう一段上の評価をしていましたし、各ヒロイン達の設定や
境遇をもっと個別ルートで掘り下げて描写していれば、更に面白くなって
いたと思います。叶の個別ルートでは割とその辺りを掘り下げて描写して
いた事もあり中々良かったと思います。まあ、あの内容と展開とオチは
人によっての好き嫌いは激しそうですが。逆に、澄空の個別ルートでは
各ヒロイン達の設定や境遇の掘り下げて描写する事をあまりせず、澄空を
可愛く魅力的に描写する事に力を入れていたと思います。これはこれで
アリだとは思いますが、それなら最初から各ヒロイン達の設定や境遇を
ややこしくせずに、シリアス抜きで、里帰りした夏の田舎で美少女達と
イチャイチャ戯れる。みたいなシナリオにしちゃった方が良かった気が
しますね。結論としては、総評でも書いた
上手くまとめられなかった
これが一番の問題ですね。せっかく全個別ルート終了時に始まる伏線
回収を兼ねたイベントを用意しても
上手くまとめられなければ 意味が
ないですから。最後に擁護としてシナリオの評価としては、やや厳しめ
ですけど、話として破綻しているとか、ほとんど伏線をなげっぱなしに
しているとかそう言った事はないですよ。