基本的にこのゲームのヒロインは、透子だけと言うのが私の認識ですので
彼女が好きになれないなら色々とゲームをプレイするのが苦痛に感じると
思います。私は最初はちょっとあれだったんですが、その後は割と好きに
なっていたので、特に問題はなかったですが。ワンコはヒロインと言う
感じはしないですね。喋れない小さな子供。イメージ的にはそんな感じ
ですが、本当の意味で
子供だからこそ その言動や行動が良い意味でも
悪い意味でも主人公の心を動かすんですよね。この辺りは見ていて少し
首をかしげる事もあれば、なるほどなと納得する事もありました。さて
問題はリリーです。彼女はワンコと比べると主人公と関わるイベントが
少ないんですよ。これは本当に残念です。ワンコとの対比とも言うような
性格で、おとなしくて感情や自分の気持ちを分かりやすく表現しないと
言ったキャラクターなんですが、所々で見せる自分の気持ちを少しだけ
表に出しては恥ずかしくて照れていまうシーンなんて素晴らしかったと
思うだけにもう少し出番が多ければ、透子より好きになっていた可能性が
高いですね。さて、透子についてですが、穏和でちょっとお茶目な所も
あるけど、自分の考えをしっかり持っているお姉さん。と言うのが私の
印象で、文章で書くと私のストライクゾーンど真ん中ですが、その割に
そこまでグッと来なかったですね。いや、別に嫌いとかそう言う事では
ないですよ。シナリオでも多少書きましたけど、過去を登場人物の視点で
振り返られても
共感しにくい んですよね。ただ、個人的にはそれだけの
ある意味でのハンデを背負いながらもここまで透子の事を好きになれた
のはライターの心理の描写が優れていたからだと思います。言い方は
悪いですが、実力のないライターが同じように書いたならきっと途中で
ギブアップしている可能性が高いです。最後に、主人公についてですが
子供でもあり大人でもある色々と複雑な感じ。と言うのがピッタリだと
思います。彼自身の複雑な想いや過去。それらをゆっくりと散歩をする
事で思い返したり振り返りながら、少し大人になっていくと言うのが
印象的でした。年上のお姉さんに、あまのじゃくになっちゃう所も中々
良かったと思います。