タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
若葉色のカルテット   Lump of Sugar   15 時間前後  
                                       
シナリオ    グラフィック   音楽    キャラクター   総合点数    個人的評価  
C(19/30)    A+(17/20)   B(14/20)   B(22/30)   B(72)     

総評

登場ヒロインの主人公への距離感や羞恥感におかしさを
感じた事とそれに伴う矛盾が一部の個別ルートであった事
以外は大きな問題はないと思います。登場キャラクターや
音楽はまずまずですが、シナリオには思う所があります
のでこちらはシナリオで詳しく書きます。グラフィックは
流石 の一言で、特に登場ヒロインの 1 人は本当に女神の
ような美しさでした。総合的には及第点ぐらいの評価でも
いいですがシナリオの問題をどう感じるかで評価が上下する
可能性が高いゲームだとは思います。

あらすじとプレイについて

簡単に書くと 見た目は人間と同様だが獣の耳と尻尾が生えて
いる種族「スデュ―ロ族」が住む国が近年の技術発展で発見
された世界。そんな世界の地方都市で「ペット可」の珍しい
学生寮に住む主人公が、後輩の少女とスデュ―ロ族が住む国の
お姫様と奇妙な縁によって交流を深めた事によって始まる
若葉たちの恋物語…(一部公式サイトより抜粋)といった感じ
ですかね。
 
総プレイ時間は 15 時間前後で共通ルートは 1 時間半
前後で個別ルートは 1 時間半 〜 2 時間です。ただし
都の個別ルートは若干短く感じましたね。攻略順ですが
ソフィアの個別ルートでアイに関する ネタバレ と言っても
過言ではない内容があるので先にアイの個別ルートをプレイ
しておいた方がいいです。それ以外はそこまで深くは考え
なくてもいいですが、個人的には ひより→アイ→都 で
最後にソフィアをおススメとしておきます。理由としては
ひよりの個別ルートは後半に回すと他の個別ルートと比較
した時にシナリオの内容が劣ると感じたので、先にプレイ
しておいた方が良いかなと感じたからです。まあ、優先する
のはアイとソフィアの個別ルートの順番だけなので、それ
以外はどうしてもと言う程ではないですけどね。

シナリオ

共通ルートはひよりとソフィアが主人公と都とアイが生活
している若葉壮と言う場所に一緒に生活するまでの流れの
中に世界観や本作の特徴的な種族「スデュ―ロ族」などの
紹介を兼ねながら進んでいきます。個別ルートはそれぞれの
ヒロインに発生した問題に若葉壮に住む仲間と一緒に解決
したり立ち向かったりしながら解決していく場面を描写して
います。
 
ここのメーカーの前作のレビューでも同じような事を書き
ましたけど、共通ルートの時点である程度の疑問や問題を
解決して個別ルートで各ヒロイン事に発生する問題や内情に
踏み込んでいく流れはこのゲームに限らず様々なエロゲで
よくある展開です。そして中身のつじつま合わせや解決への
強引さ。更にご都合主事については 程度の差 はありますが
これもまたよくある話です。今回問題にしたいのは、その
程度の差 許容 出来るかなんですよね。このゲームでの
問題解決は決して褒められるものではないです。しかし
そこを重視している人は、そもそも本作をプレイしないと
思います。だからと言ってその部分をあまりにもてきとうに
作ると許容範囲 を超える人が出る可能性もあります。私
自身は都の個別ルートでそれを超えかけた部分がありまして
ネタバレ になるので、詳しくは書けませんが、共通ルートで
割と平気だったのにその後、数十分プレイして同じ出来事が
発生して主人公が動揺するのを見て「お前、ちょっと前は
全然大丈夫だったじゃないか」と違和感を感じたんですよね。
ここさえ許容出来れば幼馴染ヒロインとの王道的でもある
「近すぎて見えなかった距離感の変化」を堪能出来る割と
良いシナリオだったと思います。後、ひよりの個別ルートも
結構苦しいですね。自身の個別ルート以外では自分の想いを
一応清算するシーンがあるんですが、これを私は割と評価
しています。これを見たおかげでひよりの評価があがった
のに自身の個別ルートの序盤では同じような展開を繰り返し
方向性がフラフラした上に、個別ルートの最後の方の問題も
結構雑に感じたので、どうしても良い評価が出来ません。
一方でソフィアやアイはまずますの評価です。前者は自身の
個別ルートに入ってから自分の気持ちを自覚して、とある
行動をするんですがこれが良かったです。告白シーンでも
グラフィックとの相乗効果も重なって良い場面を演出して
いました。個別ルート最後の問題についても、まあそんな
所かなと思える程度の落としどころに持っていきましたね。
後者はアイと本当の意味で 家族 になろうとするのは良いと
思いますし、何だかんだ言いながらも主人公の事をとても
信頼しているアイの言動は素直に好感がもてますね。

グラフィック

まあ 流石 と言うべき完成度でした。個人的には夕日を背景に
微笑むソフィアの一枚絵はお姫様を超えて女神様と言っても
過言ではない程の美しさでしたね。立ち絵でのソフィアや
アイの表情とリンクした耳の変化も良かったですね。ここは
グラフィックのこだわりを感じます。正直完成度が高くて
これ以上は文章で表現出来ないのでこれぐらいで終わって
おきます。

音楽

本作ではそこまで印象に残る曲がなかったので、評価は少し
抑えめにしていますが、オープニング曲もエンディング曲も
悪くはなかったです。前者はサビの部分の「ハチャメチャ
プリンセス」の部分でのムービーとのリンクは良いですし
後者のサビのラストの部分「手と手触れ合える温もりを」の
部分はそれなりに響きました。ただ BGM に インパクト
言うか強烈な印象に残るものがなかったです。あえて言えば
スロウレイン は明るめの曲が多いこのゲームでは暗めの
印象を受けるこの BGM ぐらいですかね。

キャラクター

ヒロインに関しては都とソフィアでちょっと悩みましたが
ソフィアが一番好きです。都も幼馴染の定番と言っても過言
ではない「近すぎて見えない距離感」を上手く体現した良い
幼馴染ヒロインですが、ソフィアの気さくでお茶目な所は
あるけど、自分の信念や想いと正面から向き合う強さを持つ
部分などの ギャップ はやっぱり良いものですね。それから
アイも中々良かったですよ。猫らしく自由気ままで怠惰では
ありましたけど、色々なしがらみの中でキチンと義理を通す
部分は良いです。後はどういう状況であれ主人公を信頼して
いる所もポイントが高いです。一方で上記の 3 人と比べると
ひよりは少し評価が低いですね。ですが、これは自身の個別
ルートの悪い印象を引きずった結果も関係しています。ただ
個人的には他のヒロインの個別ルートで主人公への想いを
清算しようとするシーンは大切だと思っています。その描写が
弱い都の個別ルートでも不満が残るんですけどね…まあ、都の
個別ルートは…と内容が脱線したのでひよりの話に戻しますが
ひより自身の個別ルートでの行動や言動のマイナスが響いて
他のヒロインより評価は低めですが、自身の気持ちを清算
しようとした場面が用意されていたので、その分はプラスに
評価しています。サブキャラクターは衣とアリアぐらいしか
いない上に特定の個別ルートぐらいでしかほぼ活躍しないので
今回は評価の対象外としています。特にアリアは工夫すれば
プレイヤーから好かれる可能性を持ったキャラクターだった
だけに惜しいですね。最後に主人公についてですが、ヒロイン
への距離感や羞恥感が結構ズレている部分はあります。後は
ちょっと異性からの好意に疎い部分がありますが、これは
都という異性の幼馴染と長く過ごしてきた弊害でありそう
ですね。とは言ってもそれら以外では不快に感じるシーンは
少なったので、大きな問題はないと思っています。多分共通
ルートの様々な場面で色々とぶっ飛んだ展開を見てきたので
個別ルートに入る頃には耐性が出来た可能性も否定出来ない
ですけどね。

Hシーン

シーン鑑賞に各ヒロイン 4 つ収録されています。各シーンは
フ〇ラとかパイ〇リぐらいでそこまで特殊なシーンはない
ですが、放〇シーンがアイに用意されていたのは個人的に
評価しています。ただ、どうせならソフィアにも用意して
欲しかったですね。ソフィアの艶やかな表情のまま、不意に
出しそうになって我慢出来ずに出ちゃう。みたいな物が用意
されていたら最高だったんですが。

最後に一言

個人的に異性への接し方以外はそこまで悪くはなかった。

 
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