タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
ワールド・エレクション   Whirlpool   25 時間前後  
                                       
 
シナリオ
  
 
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
B(21/30)    (16/20)    B+(15/20)    B(21/30)    B(73)    B+   

総評
大枠の設定や世界観は悪くないです。ただ 伏線や設定の細かい部分
 
丁寧に描写出来ていない事で、所々に違和感を感じましたね。それから
 
キャラクターかシナリオにもう少し魅力があれば総合力で良作クラスに
 
なれる出来だと思います。個人的には、サブヒロインの方の個別ルート
 
(本編ではミニルートと呼ばれています)をいくつか削って、その分を
 
メインヒロインを魅力的に描写する事に力を入れた方が、このゲームの
 
良さが更に引き出されると考えます。音楽やグラフィックについては良い
 
出来だと思うだけに、キャラクターの魅力を上手く引き出して、世界観や
 
設定をより一層活かしたシナリオを作って欲しかったですね。

あらすじとプレイについて
ざっくりと言えば 様々な世界が統合され、様々な種族(天使や悪魔に
 
獣人など)が通う学園で、自身の特殊な力や人相の影響で学園で孤立して
 
いたネオス(世界統合後に特別な能力に目覚めた人間)の主人公が記憶
 
喪失の自称破壊神の少女と出会い、ひょんなことから学園の生徒会選挙に
 
出場する事になり、選挙を通じて学園や世界について様々な事を知って
 
少しずつ成長していく… と言った所ですかね。
 

総プレイ時間は 25 時間前後で、共通ルートは、およそ 3 時間半で、各
 
メインヒロインの個別ルートについては 1 時間半〜 2 時間で、クルルの
 
個別ルートはノーマルとTRUEの 2 つを合わせて 2 時間前後ぐらいです。
 
またサブヒロインのミニルートが合計で 7 つありこちらは、各 15 分程度
 
です。サブヒロインのミニルートについては、各メインヒロインの個別
 
ルートクリア後にいくつか解放される形となり各シーンジャンプ機能を
 
使えば、簡単にサブヒロインのミニルートに入る事が出来ます。クルルの
 
TRUEルートについては、ノーマルルートをクリア後にタイトル画面から
 
??? を選んでその後の選択肢で コードを入力する を選んだ後に
 
再びタイトル画面にあるワールドセレクションを選ぶと、TRUEルートに
 
入る形になっています。攻略順についてはクルルの個別ルートを最後に
 
した方がいいと言う事ぐらいですね。後は、自由でいいと思います。私は
 
パーフィル→ファウラ→伊織→ソフィア→クルル(ノーマル)で進めて
 
その後に クルル(TRUE)と言う順番でしたけど、特に問題は無かった
 
ので、この順番を一応オススメとしておきます。サブヒロインの方の
 
ミニルートはお好きなタイミングでどうぞ。

シナリオ
共通ルートでは、世界観や学園について軽く説明しながら、種族の違いや
 
それよる問題点などを生徒会選挙の中で、いくつか描写しています。個別
 
ルートでは、主には、選挙後の各ヒロインの種族や立場に関わる問題を
 
主人公達と一緒に解決していく。と言った流れです。
 

典型的な、不良が野良猫を可愛がってる みたいな感じでヒロインに好意を
 
持たれているのに鈍感で、それに気づかない主人公と基本的にはツンデレな
 
ヒロイン達とのやり取りと生徒会選挙を中心に、話が進んでいくんですが
 
ツンデレなヒロイン達はどちらかと言えば デレ の部分の方が多かった
 
印象ですね。それがいいのか悪いのかは、個人の判断が分かれる所ですが。
 
それに加えて、種族としての悩みを交えながら無難に個別ルートをまとめた
 
と言った感じですね。シナリオとしてはソフィアとクルルの個別ルートの
 
出来は良かったと思います。ソフィアの個別ルートでは、種族の問題や
 
主人公の能力に彼女の可愛らしさや優しさなどと言った魅力も上手く描写
 
出来ていましたし、個別ルート序盤の心境の変化から問題解決後の デレ
 
彼女の魅力を上手く引き出していました。ソフィアの個別ルートを一言で
 
言えば 基本を抑えた手堅すぎる出来 と言うべき物です。安定している分
 
驚きや意外性に欠けると言った欠点もありますけど。一方で、クルルの
 
個別ルートはノーマルENDの方はともかく、TRUEルートは、一言で言えば
 
粗削りで熱さと勢いに任せた物 となってます。本来説明されるべき物や
 
設定の説明不足に加えて伏線の甘さなどが欠点として挙げられます。ただ
 
大枠としては決して悪くなく、TRUEルートらしい話の全体を締める内容に
 
なっていると思います。 2 つの個別ルートにはそれぞれ欠点と良い所が
 
ありますが、全体的に見れば良い所の方が欠点を上回ってると思います。
 
まあ、欠点さえなければもう一段上の評価になっていたとは思いますが。

グラフィック
一枚絵の出来も十分良いですが、何と言ってもSD絵の出来が素晴らしい。
 
特に伊織のベッドの上でふてくされてるSD絵は本当に可愛かったです。
 
一枚絵もヒロイン達を可愛く描けていましたね。私は立ち絵のソフィアの
 
ジト目の立ち絵に少々違和感がありましたけど十分許容範囲です。一枚絵の
 
中ではパーフィルと 2 人だけの空中会話をしているシーンの一枚絵は演出も
 
含めて素敵な一枚絵だと思います。

音楽
それぞれのシーンに合った音楽を流していたと思います。秘めた思い や
 
追憶の断片 のような少し寂しいメロディーは、それぞれ重要なシーンで
 
流れており、良く合っていたと思います。後は 破壊神たちの逢い引き は
 
まさしくタイトル通りの場面で使われていて良い曲です。オープニング曲の
 
れみぜら! はテンポが良くテンションの上がる曲で、エンディング曲の
 
ラブ・エレクション は穏やかでありながら疾走感のある曲で、それぞれ
 
ゲームの雰囲気に合っていました。

キャラクター
メインヒロインはクルルとソフィアのツートップですね。クルルの少々
 
いっちゃってる天然な所や、舌足らずなしゃべり方なども十分可愛いと
 
思いますが、可愛さならソフィアだって負けてないです。彼女は最初から
 
主人公に デレデレ なんですが、個別ルートに入り付き合ってからは更に
 
デレデレ になり、バカップルとなってしまうんですけどね。ただ彼女の
 
魅力は終始一貫して 主人公が好き と言う所だと思います。他のヒロインが
 
ツン で、自分の気持ちを正直に言えない時でも彼女は基本的には自分の
 
気持ちに正直ですからね。もっともかなり不器用な所もあり、それもまた
 
彼女の魅力の 1 つですけどね。クルルとソフィアのどちらが好きかと
 
言われるとかなりの僅差でソフィアの方ですかね。クルルも十分な程に
 
可愛かったですが。サブヒロインやサブキャラ達については、ポン子が
 
一番好きですかね。主人公の数少ない親友であり、アニキと慕う彼女。
 
ちょっと頭の足りない所もありますが、そこもまた彼女の魅力だと私は
 
思います。主人公についても人相が悪い事に加えて、自身の持つ特殊な
 
能力のせいで誤解されがちですけど、仲間を大切にする優しい人間です。
 
まあ、最初はやむをえず生徒会選挙に参加しましたけど、その過程の中で
 
少しずつ自分の考えを持ちながら彼なりに必死に頑張って行く姿を見せて
 
もらえるので少なくとも不快感は無かったですね。割と良い主人公だったと
 
思います。

Hシーン
回想シーンは、クルル、パーフィル、伊織、は 5 つでソフィアとファウラは
 
6 つです。サブヒロインは各 1 つずつです。また各メインヒロインそれぞれ
 
2 つは本編終了後に回想シーンに追加される形となっています。また、回想
 
シーンでは、各ヒロインのHシーン以外の個別ルートのシーンも選択する事に
 
よって見る事も出来ます。Hシーンのプレイについては本編ではパイズリや
 
フェラと言ったプレイぐらいですが本編終了後の追加されたHシーンでは
 
女教師やメイド奉仕プレイに加えてチアガールやチャイナ服に紐ビキニに
 
着物や浴衣などのコスチュームも充実していましたね。

最後に一言(若干長めですが)
最初、設定はカミカゼ☆エクスプローラー! に近いと思ったけど世界観は
 
むしろ霊界サプレスを分割して鬼妖界シルターンを無くしたサモンナイトに
 
似てますよね。まあサモンナイトはエロゲーじゃないですが。




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