タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
時計仕掛けのレイライン
-残影の夜が明ける時-  
ユニゾンシフト Blossom   10 時間前後  
                                         
シナリオ     
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
(24/30)    B(14/20)    (16/20)    (25/30)    B+(79)    B+   

初めに(前書き)

このゲームは 3 作あるシリーズ物の 2 作目になります。そして
私は 1 作目をプレイして 2 作目をクリアして 3 作目は プレイを
していない状態 でこのレビューを書いて評価をつけています。
そのため、 3 作目をプレイした後に評価が 180 度変わる可能性が
あります。その点はご了承ください。そしてシリーズ物だからと
いって、必ず全てのシリーズを買った上で 1 作目をプレイする人
ばかりではなく、試しに 1 作目をクリアしたけど、続編を購入して
プレイすべきか悩んでいる人もいると思います。そう言った人へ
今回の内容が参考になれば幸いです。それと、この先は 1 作目を
前作。2 作目を今作。3 作目を続編と表記します。最後に注意点と
して、この先の内容は前作の ネタバレ が含まれています。そちらを
気にされる方は回れ右でお願いします。

総評

シリーズ物の 2 作目の今作は中間を飾るに相応しい内容と バランス
だったと思います。前作からの伏線の一部を回収していくつもの
謎を解決しながらも一区切りをつけて、続編への伏線も用意して
終わりましたからね。今作では新たに新キャラクターを登場させ
ましたが、これも中々良かったです。シナリオでも終盤の怒涛の
展開とエンディング前のやり取りからのエンディングへの入り方は
卑怯 ですね。グラフィックや音楽についても前作と同程度の評価は
できますので、全体的な評価としても前作からの期待を今作は
裏切らなかったと言えます。ただ、個人的に一部の個別ルートの
必要性を感じなかったので、個人的評価は B+ としています。
もし、続編でそれさえも必要だった事が判明したら、また変わって
くるかも知れませんが、現時点ではこの評価とさせて下さい。

あらすじとプレイについて

簡単に書くと 特殊事案調査分室。通称、トクサでの遺品絡みの
事件も相変わらず発生しているが、それも日常の一部と認識出来る
程度には学園での生活にも多少慣れてきた主人公。そんな彼の元に
異国からやってきたお嬢様と執事。彼らの登場と行動で主人公を
含めてトクサの面々が知る更なる学園の謎と秘密とは?(一部
公式サイトより抜粋)と言った感じです。
 
総プレイ時間は 10 時間前後といった所でしょうか。話は基本的に
一本道で途中の選択肢によって、アーデルハイド と 二人 の個別
ENDに派生する形をとっています。一本道の方は 7 時間前後で
アーデルハイド と 二人 の個別ENDが各 1 時間もないぐらい
です。総プレイ時間の方は既読部分をカットした場合ですので
アーデルハイド と 二人 の個別END後に再度初めからプレイした
場合は総プレイ時間が 10 時間を確実に超えると思います。また
各END後にアナザーストーリーが追加されますが、二人 の方は
一本道をクリアした後に追加される形なので、そこは注意が必要
です。内容自体は前作とほぼ変わらず、基本的に全てHシーンだけ
なので、そこまで時間はかからずに全て見る事が出来るはずです。
攻略順は素直に、アーデルハイド→二人 で進める形でいいです。
ただ今回は、二人 の個別ルートは一本道をクリアする前にプレイ
しておいた方がいいです。一本道をクリアした後だと 二人 への
見方が大幅に変わる可能性があるからです。それと前作と同様に
途中の選択肢次第で謎解きの評価が変わります。評価次第では
ちょっとしたおまけがあるので、気になった方は最高評価と最低
評価は見ておいた方がいいです。

シナリオ

前作と同様に基本は一本道なので、共通ルートと呼べるような物は
ないですが、おおよその分け方として、オープニングまでが
プロローグで、その後にアーデルハイド。次に 二人 が中心に
なるエピソードで、その後に学園の謎と秘密に迫るエピソードを
描写してから、憂緒が中心のエピソードといった流れで進みます。
前作と同様に全体的に独自の世界観を丁寧に描写しながら、登場
人物の様々な思惑と感情の変化を中心に描写しています。
 
前作と同様に 独自の世界観の表現の上手さ は健在です。そして
今作は新たな新キャラクターを登場させて、彼らを組み込む事で
話のマンネリ化を防ぐ役割も果たしています。オープニング後から
二人 が中心のエピソードまでは、前作と同様に遺品絡みの話が
中心なのでやや退屈かも知れませんが、終盤にかけての学園の謎と
秘密に迫るエピソードでは、状況が二転三転して緊張感のある展開で
話が進み、エンディング曲が流れる少し前の怒涛の展開は正直、心を
揺さぶられました あれは卑怯です。エンディング後の憂緒絡みの
エピソードはようやく憂緒がヒロインとしての風格を表してきた
内容でこちらも悪くはなかったのですが、それ以上にエンディング
前のあの衝撃と内容がのインパクトが強すぎたので、それには少々
劣るのが残念ですね。個人的に気になったのは前作と同様に恋愛
描写の雑さです。憂緒やアーデルハイドは問題ないですが 二人 が
酷かったです 個別ルートでのエピソードもそうですが、問題は
アフターストーリーの方です。あちらでのHシーンに入る前の発言は
その後にフォローがない場合は個別ルートの必要性の有無にまで
発展する程の問題発言です。この発言で私は 二人 の個別ルートは
要らないと思いましたからね。まあ、続編で何かしらのフォローが
入る可能性はありますが、現状では 評価に値しない 個別ルート
だと思っています。残りの 2 人については、アーデルハイドの方は
個別ルートにて、アホでバカで無闇やたらにそそっかしい慌て者の
ドジっ娘。一言で言えばポンコツですけど、個別ルートで可愛さと
主人公への感情の変化の描写も最低限の描写はあったので、文句は
ないですし、憂緒も前作とは違い今作は、恋愛描写関係はそれなりに
あったので問題ないです。なので余計に 二人 の恋愛描写の雑さが
目立ちました。ここさえもう少しマシならもう一段上の評価でも
問題ない程度にはよく出来たシナリオだったと思います。

グラフィック

前作と同程度の評価です。後は新キャラクターのアーデルハイドの
立ち絵に少し違和感を感じたぐらいで、基本的には問題ないです。
今作は前作よりも好きな一枚絵が増えましたが、主人公が小太郎を
支えている一枚絵が今作では一番好きで一番 印象 が強いです。
あれは何と言うか、もうね。あのシーンをより良くする重要な役割を
担っていました。差分の表情の変化の素晴らしかったです。次点で
一本道の一番最後に表示される主人公と憂緒の一枚絵ですかね。
あの憂緒の表情も中々良かったです。

音楽

前作からあるものもあれば、新しく追加されたものもあります。
新しいBGMに関しては vanish がやっぱり印象に残っています。
あの場面で流れれば流石に印象に残りますよ。そりゃ。そして
そこから前作のオープニング曲への流れは 完璧 でした。改めて
前作のオープニング曲の良さを実感しました。新オープニング曲の
残影の夜が明ける時 も前作のオープニング曲よりハードでカッコ
イイものを指定されたそうですが、その指定は達成出来たと
個人的には思える程度には良い曲でしたね。

キャラクター

前作のレビューでは、好きなヒロインについて保留にしましたが
今作では ヒロインの中なら 憂緒が一番好きです。前作で見せた
可愛さの片鱗を今作で発揮して随分と可愛かったからです。一応は
ツンデレになるのでしょうが、主人公の前に現れる可愛い女の子
相手に拗ねる憂緒は中々良かったです。それが極まった憂緒が中心の
エピソードは彼女を魅力的に描写していました。新キャラクターの
アーデルハイドもそのポンコツな所も可愛かったですし、自分の
キャパシティー以上の出来事が起こった時にあたふたするシーンも
彼女の魅力が存分に描写されていました。と言う訳でヒロインの
魅力については前作から大幅にパワーアップしています。誰かを
忘れていないかと言われても私の中では今作のヒロインは憂緒と
アーデルハイドだけです。二人 はヒロインとは認めていないので。
一応弁明しておくと、彼女が嫌いと言う訳ではないです。むしろ
彼女がいたからこそ本編が盛り上がりましたし、重要な役目を沢山
担っていましたからね。ただ、個別ルートと本編クリア後のアフター
ストーリーを見て彼女に 恋愛的な意味で 好意を抱ける者がいたと
するならよっぽど 二人 が好きな人だけですね。私には無理でした
ので。サブキャラクターについては前作でラスボス的な役割を担った
村雲先輩こと静春ちゃんが好きです。今作でも色んな意味で重要な
役割を果たしましたし、主人公とのやり取りも面白かったです。また
彼の双子の姉である春霞も好きです。前作のレビューでは彼女の
存在がネタバレになりかねないので書きませんでしたが、ちょっと
世間一般からズレていてぽわぽわしていて、そこを弟の静春ちゃんも
心配していますけど、そこがいいんですよね。今作ではプロローグが
割と彼女が頻繁に出てくるエピソードで、個人的には彼女が今作の
ヒロインかと思っていたぐらいです。それぐらい可愛かったです。
ただ、今作はサブキャラクターの小太郎がヤバいぐらいに魅力的で
サブキャラクターどころかヒロイン達を超えて一番好きになって
しましました。いやだってねぇ。前作から主人公と憂緒の間を上手く
取り持っているだけでなくて、重要な場面では見た目からは想像
出来ない程の行動力と熱い心を持っていました。だからこそ今作
では警戒していたんですよ。前作の静春ちゃんのようにラスボス的
立場にならないかと。今はそんな考えを持った自分を恥じています。
もうね。ただただ 素晴らしかった という言葉しか出てこないです。
今作で一番輝いていたキャラクターですよ。彼は。もうこれ以上
書いても蛇足にしかならないので、小太郎という存在が今作では
とても重要だったと書いて終わりにしたい所ですが、最後に主人公に
ついてです。前作で久我満琉ではなく、その兄である久我三厳だと
発覚しましたが、今作ではそんな彼についての更なる真実の一部が
明かされます。その辺りのくだりは彼の人間性とでも言うべき苦悩や
葛藤が描写されていて中々良かったです。前作の時点でも結構好き
でしたけど、今作で更に好きになりましたね。

Hシーン

回想シーンに、アーデルハイド、二人、憂緒。それぞれ 2 つずつ
です。ただ、二人 の本編外のHシーンの方は 3 Pなので、純粋に
2 つずつと言えるのかは疑問ですが。プレイについてもそこまで
変わったものはないですが、本編外の方では前作と同様に、暴走と
までは言えませんが割と自由でした。これも前作と同様ですが。

最後に一言

どのような結末を迎えるのか楽しみです。


 
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