共通ルートでは、様々な出会いと思いが交錯する中で主人公はクランの
仲間たちと共に色々な冒険を繰り広げていきます。本編での 2 章の中盤
辺りを超えたら個別ルートに入ります。こちらでは様々な運命が交錯した
結果、発生した大事件を主人公とヒロインとクランの仲間たちや様々な
人達の力を借りて解決していくと言った流れです。
まず、優れている所から書きます。それは登場人物の心情や心理の描写の
上手さです。様々な登場人物の視点から描写する事で理解しやすくなって
いると思います(納得できるかは別にして)次に気になったことですが
やや、ご都合主義な所や各個別ルートとの整合性が取れていない点が少々
気になりましたね。致命的な破綻とまでは言わないですが、全体を通して
見ると、この個別ルートの設定だと確実にこっちの個別ルートに影響が
あるんじゃないの?と思うような内容がいくつかありました。この辺りの
すり合わせがもっと上手くいっていればもう一段上の出来になっていたと
思います。それから各個別ルートそれぞれについてですが、私としては
それぞれに
テーマのような物 があるように感じていました。ミネットは
成長。カリーナが距離感。チェルシーが絆。アニエスは少々複雑ですが
繋がる力と言った感じですかね。このテーマを軸にして個別ルートは
進んでいたように思います。個人的にはアニエスの個別ルートが一番
好きですね。やや、ありきたりや陳腐と言われかねないですが、ラスト
バトルの展開やそれに至るまでの流れは中々熱く、繋がる力と言う物を
存分に見せてもらいました。それと、アニエスと恋人関係になるまでの
流れも、各登場人物の上手な心情の描写で良い出来でした。アニエスや
主人公の描写も良かったですが、一番はカリーナでしょうね。今までの
想いや気持ちがありながらアニエスの背中を押すあのシーンは、中々の
出来だと思います。自身の個別ルート以外でカリーナが
一番輝いていた
シーンです。最後に 2 週目以降に開放されるエクストラストーリーに
ついてです。アフターストーリーについてはほとんどがHシーンなので
シナリオとしては、評価できる点が少ないので割愛します。トルティア
姉妹編はある程度想像出来る内容で話が進んでいき、良くも悪くも無難
と言った感じでしたね。ただ、姉妹の魅力や新たな一面を垣間見えたので
決して悪くはなかったです。ニナ編については評価が中々難しいです。
賛否が分かれそうなあの終わり方。ただ、あれにニナと言う人物の全てが
詰まっているように私は感じているので、シナリオとしては悪くないと
思います。まあ、そうは言ってももうひと捻りあってもいい様な気は
しますけど。