タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
Strawberry Nauts   HOOKSOFT(HOOK)   20 〜 25 時間  
                                       
シナリオ    グラフィック   音楽    キャラクター   総合点数    個人的評価  
B(21/30)    B+(15/20)   B+(15/20)   B+(23/30)   B(74)    B+  
 
初めに(前書き)

今回は Strawberry Nauts の原作のレビューとなりますので
HD Renewal Edition とは一部、内容が違う場合があります。
また、修正パッチは ver1.04+S の状態ですので、そちらの方も
ご注意ください。

総評

シナリオ部分での細かい部分の整合性や展開が気になった点を
除けば、王道的な学園ハーレムゲーとでも表現するべきゲーム
だと思います。このゲームの発売当時としては独自のシステムを
搭載したりと色々と挑戦している所も、個人的には評価したい
ですね(それが総合評価に上乗せされているかは別として)まあ
シナリオ以外は及第点なので、最初に書いた部分が気にならない
のであれば、悪くはないと思います。

あらすじとプレイについて

簡単に書くと 少し変わった経緯で誕生した人工島に浮かぶ
学園に手違いで女子寮に入れられた主人公。羽戸、晴太郎が
賑やかで騒がしくも楽しい学園生活を過ごす中で特別な相手を
見つけ「その先」にたどり着く…といった感じですかね。
 
共通ルートは 2 時間半前後。個別ルートは 1 時間半前後ですが
共通ルート部分の選択肢によって各ヒロイン事に話の内容が一部
変わりますので、実際は共通ルート。個別ルート。共に 2 時間
前後ぐらいに考えた方がいいかもしれません。総プレイ時間は
おまけの話を含めて 20 〜 25 時間ですね。攻略順については
みかも→愛姫→耶央→橙子→穂海 の順番をおススメとしますが
正直、穂海以外はそこまで気にしなくてもいいです。ただし
愛姫をクリアする前に、修正パッチ ver1.04+S で攻略可能に
なる、すずめの個別ルートをクリアしておいた方がいいと思い
ます。愛姫の個別ルートですずめの秘密が分かる可能性が高い
ので。後は穂海を最後にしているのは一応穂海の個別ルートを
早い段階でプレイすると他のヒロインの攻略がしにくくなる
可能性があるからです。メインヒロイン以外の攻略順はすずめ
以外は自由で大丈夫です。最後に少し特殊な「俺の部屋」と
いうモードについて書いておきます。これは簡単に言えばクリア
したヒロインとの短い会話シーンや本編で一度見たHシーンの
グラフィックを使いまわしたエンドレスなHシーンが見れると
いうモードですね。特に大きなネタバレ等もないので、こちらは
お好きなタイミングで見て大丈夫です。


シナリオ

オープニング曲が始まるまでに 主人公の学園生活の始まりを
各ヒロインの紹介を兼ねながら描写していき、その後は、個別
ルートに入るまで各ヒロイン達とのイベントを通して少しづつ
主人公がヒロインを意識していきます。個別ルートでは恋仲に
なるまでから、なった後のイチャラブを中心に描写しています。
 
王道的ではあるものの、いくつかの変化球を交えたシナリオだと
思っています。基本的なスタンスは各ヒロインと恋人関係になる
前に障害を用意したり、他ヒロインの嫉妬や確執などのシリアス
的な部分はほとんどなく、主人公とヒロインとのイチャイチャや
ラブラブなシーンを中心に描写していて、まさしく王道といえる
内容でした。ただ、所々に変化球的な内容を入れていて、ここが
人によって評価が分かれそうですね。例えば穂海の個別ルートの
終盤の展開ですね。詳しくは ネタバレ になるので書きませんが
この内容にしたいのであれば、他のヒロイン達の個別ルートなど
でもそれに関した物を用意していた方がいいですし、共通ルート
でも更に伏線を用意しておくべきだと思います。代表的な部分と
して穂海の個別ルートを書きましたが、耶央の個別ルート終盤の
くだりのような描写を含めた変化球的な内容は、プレイヤーを
ある程度 納得させる必要があると思うんですよね。それが上手く
出来ないと、どうしても評価が低くなります。挑戦する気持ちは
評価しますが内容が伴っていないと、誰得シリアスとなりかねない
危険性は常に認識しておいて欲しいです。少し否定的な部分の話が
続きましたが、イチャラブの描写はかなり評価しています。その
評価の一翼を担ったがPITという本作が発売された時点(ここの
メーカーの次回以降の作品にも登場している)での独自なもので
簡単に言えば、某2ch(本作発売当時)のように立てられたスレを
見られる物です。ちょっと見るのが面倒な部分はありますが
面白い文面からネタに走ったり、主人公とヒロインの濃厚な
イチャラブにリアルタイムで反応していたりしています。特に
この イチャラブにリアルタイムで反応 という部分が個人的には
重要だと思っています。主人公とヒロインが 2 人だけの独自な
世界に浸っている所を第三者からの視点やツッコミといった部分は
イチャラブの質を上昇するために必要な要素の 1 つだと思って
いるからです。PITは不特定多数のコメが流れるため、多角的な
視点で、主人公とヒロインのイチャラブに対する反応が見られ
これがイチャラブの質を上昇させていたと個人的には思っていて
とても良かったですね。最後に少し気になった所を書きます。
それは作中でいきなり時間が飛んだ所です。前者はみかも以外の
ヒロインとの顔合わせが終わった後に丸 1 年時間が飛びます。
これに戸惑う人がそこそこいそうと思っています。それは作中の
キャラクターは主人公と 1 年間一緒に過ごした感覚で会話をする
のでプレイヤーが、その感覚とのギャップを感じるからだと考えて
います。これについてはある程度、話を進めると慣れてきますが
なかなか慣れない人は苦労すると思います。

グラフィック

一部キャラクターの構図が気になる一枚絵はありましたが、全体で
見れば、そこまで気になる物はなかったと思います。一枚絵では
本編では使われなかった物が各ヒロイン事にあり、その中でも特に
穂海の一枚絵は結構好きですね。その他の一枚絵では、みかもの
告白シーンの一枚絵が印象に残っていますね。みかもの精一杯の
勇気とでもいうべき気持ちと覚悟に答えた主人公。それを上手く
表現していたのではないかと。

音楽

エンディング曲の 夜明けの星空 も悪くはないんですが、やはり
オープニング曲の a little more が強すぎましたね。作中でも
アレンジの 秘密のことば としてBGMで印象的なシーンで流れて
いた事もあって印象に強く残っていますし、好きですね。後は
各ヒロイン事にテーマBGMがあって 涙ぐましいわんこ という
みかものテーマBGMがメロディーとタイトルがみかもらしくて
良かったですね。

キャラクター

一番好きなヒロインは……僅差で橙子が逃げ切った感じですね。
次が穂海で他の 3 人はほぼ同列…という感じです。別に愛姫や
みかもに耶央が駄目というわけではないです。愛姫の隠せない
むっつりやデレ部分の良さや耶央の口数が少ない中にも、強い
感情が隠れている所やみかものわんこ感と勇気を出した告白の
シーンなど良い所はたくさんあるんです。ただ、それを上回る
穂海の圧倒的なお嬢様感の中にある庶民的な部分との ギャップ
主人公が好きという 気持ち この辺りはとても好きです。ただ
それでも私は橙子の方が好きです。やっぱりテンポの良い主人公
との普段の会話は良いですし、ちょっとしたアクシデントなどで
あたふたする姿も可愛く、意外と嫉妬深い所の ギャップ なども
良かったです。個人的に個別ルートの展開が穂海よりも好きだった
所も影響していると思いますが。サブキャラクターは朝霧と秋沙の
会長&副会長コンビやみかもの親友のすずめ。穂海の母親である環
など良いキャラクター達が多いです。その中でもたんぽぽは色々と
考えさせられるキャラクターでしたね。彼女の存在自体が一種の
ネタバレ になるので、詳しくは書きませんが、彼女の存在を
多くの個別ルートで上手く使えていれば色々な意味で作品全体の
質を上げられる可能性があっただけに、そこは少し残念ですね。
最後に主人公についてですね。ちょっと口は悪いけど料理上手
ですし、言うこと成すことは割と的確で運動神経も悪くなく割と
周りの思いやりもあるので、ヒロインだけでなくモブ女子からの
評価が高いのも理解は出来ます。ちょっと朴念仁な部分があり
やや主人公贔屓な描写が多いので、評価が分かれそうな部分が
あるので注意も必要ですけどね。

Hシーン

回想シーンに各ヒロイン 4 回収録されています。それとは別に
メインヒロイン以外で 3 回とグラフィックは回想シーンにある
同じで物を使ったループ出来るメインヒロインのシーンを各 2 回
用意してあります。肝心のシーンについてはフ〇ラとパイズリ
ぐらいで、そこまで変わったシーンがないのは残念ですね。一応
回数はそれなりにあるので、もう少し変わったシーンが多ければ
それはそれで良かったのですが。

最後に一言

発売から十年も過ぎると作中の文章に死語もありますね。


 
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