タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
千の刃濤、桃花染の皇姫   AUGUST   15〜 20 時間  
                                   
 
シナリオ
  
 
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
B+(23/30)    S+(19/20)    B+(15/20)    (24/30)    A(81)      

総評
ちょっと シナリオと萌えのバランス が中途半端になってしまったなぁ。
 
と言うのが正直な気持ちですね。シナリオについては、特定の個別ルート
 
以外はあまりスッキリしない終わり方をしますし、萌えについても個別
 
ルートが短い分、少し弱かった様に感じましたね。それでも、全体的に
 
見ればシナリオは最後には割とキレイにまとめましたし、余談(過去の
 
オーガストの作品で言う所のおまけ)でアフターサービスや個別ルートで
 
弱かった萌えについても多少フォローしている所は流石ですね。音楽も
 
世界観に良く合っていたと思いますし、グラフィックについては本当に
 
素晴らしい出来だと思います。更に今回は演出にも力を入れているため
 
中々に迫力がありましたね。いくつかの欠点が響いて、流石に名作クラス
 
とは言えませんが、十分に良作と呼べる出来に仕上がっていると私は
 
思います。

あらすじとプレイについて
端的に言えば 武人(簡単に言えば様々な効果を持つ魔法の刀を扱える
 
戦士)や巫女に神官(祈りによって様々な現象を起こせる人)が、住む
 
歴史ある皇国を共和国から取り戻すために奮闘する皇女に忠義を尽くす
 
武人の主人公との出会い、再開、葛藤、戦い、忠義、様々な愛 などを
 
描いた話と言った所ですかね。
 

総プレイ時間 15 〜20 時間前後で、基本的に一本道で 滸→奏海→エルザ
 
で最後に、古杜音の順で選択肢が出現して、各ヒロインを選ぶと、その
 
ヒロインの個別ルートに入る形になっています。各 4 人のヒロインを
 
選ばなかった場合は朱璃の個別ルートに入ります。プレイ時間については
 
個別ルートは朱璃の個別ルート以外は短く 1 時間も無いですね。朱璃の
 
個別ルートも 1 時間半前後と言った所ですかね。共通ルートに関しては
 
一番最初の選択肢までが大体 4 〜 5 時間ぐらいで、次の選択肢の奏海
 
までは追加で 1 時間ぐらい、エルザの選択肢までに更に追加で 1 時間
 
ぐらい、古杜音の選択肢までは更に追加で 2 時間ぐらい。ここまでで
 
大体 8 〜 9 時間ぐらいと言った所ですかね。余談については基本的に
 
1 つが 10 〜 20 分ぐらいで、長い物でも 30 分前後ぐらいですかね。
 
攻略順は素直に選択肢が出た順番通りに 滸→奏海→エルザ→古杜音 で
 
最後に 朱璃 の順で良いと思います。余談については、各ヒロインを
 
クリアしたらそのヒロインの余談を見ると言う流れで良いと思います。
 
紫乃、子柚、睦美 の余談についてはお好きなタイミングでどうぞ。

シナリオ
共通ルートでは、朱璃と主人公の出会いと再開や皇国の現状などを描き
 
徐々に話の核心について触れていくと言った流れです。個別ルートでは
 
一部を除いて、恋人になったヒロインと主人公のイチャつきを中心に
 
描いています。
 

シナリオの大きな転換は 3 つ目の選択肢の後ですね。ここでエルザを
 
選ばない場合は話の核心にかなり迫る事になり、それまで謎だった事が
 
いくつも明らかになります。ただ、いきなりガラッと話が変わるため
 
その話の流れについていけるかが、一つのポイントになると思います。
 
後は、朱璃以外の個別ルートの短さと、シナリオの終わらせ方の雑さ。
 
この辺りも大きな欠点と言えそうですね。ただし、朱璃の個別ルートに
 
関してはキレイに終わらせただけでなく、その後のフォローもキチンと
 
出来ていましたし、主人公と朱璃の絆や主従の関係から恋人への関係の
 
変化など見どころも沢山あり、総合的に見て文句なしに良い出来でした。
 
また、朱璃以外の個別ルートの短さも、余談である程度はフォロー出来て
 
いましたね。それだけに、朱璃以外の個別ルートをもう少し丁寧に描写
 
出来ていればもっと良い評価が出来ていただけに非常に残念ですね。

グラフィック
本当に素晴らしい出来でした。グラフィックの出来は勿論の事、演出にも
 
力を入れているため、中々迫力がありました。一枚絵や背景だけでなく
 
立ち絵に様々な変化をつける事によりキャラクターの動きをより鮮明に
 
表現出来ていると思います。一枚絵については、両手で刀を持った滸の
 
一枚絵は素晴らしい 美しさ でしたね。特に、刀から出ている炎の表現は
 
本当に綺麗でしたね。ただ私のお気に入りの一枚絵は、やっぱり主人公と
 
朱璃が抱き合っている一枚絵ですね。例え何と言われようと、朱璃の個別
 
ルートを終わった後にあの一枚絵を見たらやっぱり良い一枚絵だと誰でも
 
言うと思います。

音楽
和とファンタジーが入り交じった世界観の中で、音楽もそれをかなり意識
 
していたと思います。特に 篝火 -カガリビ- や 絢爛たる宮 は世界観に
 
良く合っていて和のイメージが曲からも伝わって来ると思います。逆に
 
ステイト は和のイメージとは違うと言うイメージが良く伝わって来たと
 
思います。オープニングの 嗚呼 絢爛の泡沫が如く や、エンディングの
 
月夜に舞う恋の花 や 日ノ環-ひのわ- もそれぞれ良い曲でしたね。私の
 
お気に入りの曲はオープニングの 嗚呼 絢爛の泡沫が如く ですかね。
 
この独特なメロディーと和のテイストを交えた歌詞は良く本作に合って
 
いたと思います。

キャラクター
好きなヒロインと言う事なら悩みますがやっぱり朱璃になりますかね。
 
体験版の時からお気に入りでしたし、ちょっとだけ、いじっぱりな所も
 
ありますけど、所々に主人公の事が好きな気持ちが現れる可愛い少女
 
でしたね。それだけでなく主人公への忠義に答える為に自分の気持ちを
 
殺して主としての役目を果たしたり出来る、信念の強さも好きですね。
 
正直、エルザもかなり好きなんですけどね。主人公と接する事により
 
自分なりの忠儀について考えていき、その果てに行動を起こす彼女も
 
カッコ良かったですね。また、自身の個別ルートや余談で見せる、彼女
 
なりの主人公との接し方も可愛かったと思いますね。ただ、私としては
 
そんな 2 人よりもダントツで睦美さんが好きなんですよね。だからこそ
 
余談での彼女の扱いを見ていると、もっと丁寧に余談を作って欲しいと
 
思ってしまうんですよね。(まあ、これは他のサブヒロインである紫乃や
 
子柚にも同じ事が言えますけどね)主人公については、様々な謎が少し
 
ずつ明らかになるにつれて、どんどん好きになっていきましたね。戦闘
 
シーンでも主人公らしくカッコ良く戦っていましたし、多少鈍感では
 
ありますけど様々な事情を考えればこの程度は許せると思いますけどね。

Hシーン
回想シーンは滸、奏海、エルザ、古杜音が 4 つで朱璃が 3 つ+α 紫乃と
 
子柚と睦美がそれぞれ 1 つずつとあとそれ以外のキャラで 1 つあります。
 
後、今回は本編中でサブヒロインである紫乃、子柚、睦美以外のヒロインの
 
Hシーンは一回だけで、後は、全部余談で見る形となっています。プレイに
 
ついてはパイズリにフェラに 1 シーンだけですが放尿もありました。個人的
 
には裸エプロンがなかった事が少々残念ですね。

最後に一言
ここ最近のAUGUSTの年上女性キャラの中途半端な不遇さは本当に悲しい。




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