共通ルートでは 家を飛び出し、ヒロインと出会い、学園生兼メイドに
なるまでを中心に描写しています。個別ルートでは 各ヒロイン達の
抱える問題や葛藤を主人公と協力して解決したり立ち向かったりして
います。
総評でも書きましたけど
丁寧な描写の不足 これが問題です。具体的に
書くと、まず主人公についてです。主人公の生い立ち、境遇、過去。この
辺りの描写が
足りていない です。これらを各個別ルートで丁寧に描写
する事によって、主人公についての理解が深まり、各個別ルートでの
ヒロインとの微妙なすれ違いや、主人公自身の様々な葛藤も少し理解
しやすくなると思います。次に、ヒロインの発言や行動についてです。
立場や役回り上、仕方ない部分もありますけど各個別ルートで発言や
行動が少々変わる事についての補足の描写が不足していますね。あの
場面でもう一言二言、発言を追加したり、行動を起こせば、もっと良い
評価が出来るシーンがいくつかありました。最後にサブキャラクターの
背景や心情の描写の不足。ここは、ある意味で最も大切な部分です。
特に主人公の姉である杷虎についての描写が、各個別ルートによって
差が激しいです。ある意味で彼女の事に決着をつけないと、主人公が
少々大げさですが
人間 になれないですからね。各個別ルートで様々な
区切りを
一応 ほとんどつけてはいますが、全体的に見ると描写不足と
言わざるを得ないです。それ以外のサブキャラクターに関してもここは
登場させた方が面白いだろうとか、何故ここで登場させないのかとか
このシーンでは心情の描写はいるだろう。など疑問に思う点がいくつか
ありました。それらも登場させない意味や心情をキチンと、描写出来て
いればもっと良くなっていたはずです。まとめとしては、最初に書いた
丁寧な描写の不足 これにつきます。一応、フォローとしてそれがない
現状でもシナリオにおいては及第点の出来ではあります。ただ、更に
上の評価を狙うならこの点をおろそかにしていては無理と言う事です。