タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
枯れない世界と終わる花   SWEET&TEA   20 時間前後  
                                       
 
シナリオ
  
 
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
B+(23/30)    A+(17/20)    (16/20)    B+(23/30)    B+(79)       B+   



総評
シナリオでフォローがあれば名作クラスも見える と言うのが正直な所です。
 
グラフィックの力も借りて、世界観を良く表現出来ています。シナリオも
 
尺不足で説明が足りていない所はありますが、大筋では良いと思います。
 
音楽も作品のイメージによく合っていました。キャラクターについても
 
ヒロイン、主人公、サブキャラクター。どれも魅力的に表現出来ていたと
 
思います。最初にも書いたシナリオのフォローと個別ルートの出来。この
 
2 点がどうにかなっていたなら間違いなくもっとオススメ出来るゲーム
 
なんですが。個人的にこの 2 点が気になったから個人的評価は B+
 
しましたが、現状でも文句なく 良作 クラスの出来ではありますね。

あらすじとプレイについて
簡単に書くと 色とりどりの花で埋め尽くされた町を舞台に、他人の命を
 
引き換えに生き永らえるヒロインの 1 人ハルと、世界の終わりを願う
 
主人公。様々な思いや記憶。感情が交錯し、やがて 1 つの結末を迎える
 
事になる(一部公式ホームページより抜粋)と言った感じです。
 

総プレイ時間は 20 時間前後。共通ルートが 4 時間前後で個別ルートが
 
30分 前後です。なお、総プレイ時間の 20 時間は一度見た共通ルートを
 
スキップせずに、各個別ルート事に再度初めからプレイする場合の時間
 
ですので、一度見た共通ルートの部分を全てカットすれば、総プレイ時間を
 
半分以上短縮出来ます。攻略順は ハル→コトセ→ユキナ→レン が一応
 
私のオススメです。理由は、コトセかユキナを最初に選ぶと個別ルートに
 
入るまでに 2 人の恋愛描写が中途半端になってしまうからです。それが
 
気にならないなら完全に自由でいいと思いますが。

シナリオ
共通ルートでは 主人公が、ヒロイン達と交流を深めながら、時には
 
記憶と感情を揺さぶりながら、ヒロイン達の問題を解決していきます。
 
個別ルートでは 主人公とヒロインの恋愛描写を中心に描写しています。
 

様々な謎や問題に伏線。これらを、ほぼ全て共通ルートで解決している
 
ので、個別ルートでは恋愛描写を中心に描写しているんですが、コトセや
 
ユキナはともかくとして、ハルとレンの個別ルートでの恋愛描写の 雑さ
 
正直不満です。コトセとユキナはそれぞれ一応フォローをしていてからの
 
個別ルートなんでまだ許せるんですけどね。それと、短い個別ルートに
 
Hシーンを 2 つも 3 つも入れているので更に恋愛描写が減ってテンポが
 
悪くなっている点も良くないと思います。それ以外だと、踏み込みの
 
弱さ も欠点と言えると思います。ヒロインの境遇や環境を考えるなら
 
もっと悪意や醜さと言った物をぶつけられてもおかしくないと思いますし
 
そう言った踏み込んだ描写をもっとしても良かったと思います。ですが
 
この辺りはバランスが難しい所でもありますし、あまり話を重くし過ぎ
 
ないように配慮した結果なのかもしれませんが。ただ、だからこそ私は
 
踏み込みが弱いと感じましたし、欠点として書いていますが。ただ、この
 
シナリオの最大の欠点は  尺不足 。これに尽きると思います。元々の
 
シナリオの大筋は悪くなく、むしろ良いと言えます。ただ、細かい所の
 
フォローや配慮。描写が 足りてない これが問題なんです。個人的に
 
共通ルートプラス 1 時間。各個別ルートプラス 30 分。これだけの時間を
 
共通ルートはシナリオのフォロー。個別ルートは恋愛描写の増加。これを
 
するだけでもシナリオの評価は一段階上がると思うんですけどね。それ
 
ぐらいならミドルプライスでも出来そうな気もしますけどね。一番良いのは
 
フルプライスで作ってしまえれば良かったんでしょうけどね。ああ、話が
 
それました。結論としては、大筋は良いが、細かいフォロー不足。後は
 
個別ルートの恋愛描写の雑さ。それらを総合してこの評価となりました。

グラフィック
素晴らしい の一言。一枚絵のクオリティーも良いですが、背景。立ち絵。
 
演出。どれを見ても 高水準 でまとまっています。このゲームの世界観を
 
花びらの演出で上手く表現している所も高く評価しています。立ち絵でも
 
様々な表情や仕草でキャラクター達の感情を表現している所も良いです。
 
欲を言えば、もう少し各ヒロインの一枚絵の枚数が欲しかったぐらいで
 
それ以外は欠点無しと言っても過言ではないです。それから、各一枚絵に
 
それぞれタイトルがあるんですが、私のお気に入りの一枚絵は、ゲームの
 
クリア後に現れるタイトルが 運命に抗った天使 です。これについては
 
ゲームのクリア後に自然に現れるこの演出の勝利とでも言うべきですね。
 
ヒロインの一枚絵だとハルがこちらに手を差し伸べる一枚絵。タイトルが
 
 差し伸べられた手 と、レンが花の冠を被っている一枚絵。タイトルが
 
 レンって言う名前 の 2 つが私は、気に入っています。前者は始まりと
 
終わりを象徴するような一枚絵でした。後者は演出も込みですが、この
 
ゲームの中で私が一番感動した一枚絵ですね。一番のお気に入りです。

音楽
まず、オープニングの 永遠に咲く花 が 素晴らしい です。映像や歌詞も
 
ゲームに良く合っていましたけど、曲のタイトルが、またゲームに良く
 
合っているんですよね。個人的にはゲームクリア後に、ムービー込みで
 
もう一度聞くとムービーも良く作られている事が認識出来ると思います。
 
そんなオープニングに負けない程、エンディングの 虹色の世界 も良い
 
曲です。エンディングムービーの演出込みだとオープニングムービーにも
 
負けてないです。そして曲のタイトルも良いですね。虹色の世界。これは
 
エンディングに至るまでの流れを考えるとこれ以上ない程に、ピッタリと
 
くるタイトルだと思います。BGMに関しては、穏やかなメロディーが多い
 
です。印象としては寂しさや悲しみと言った感じを表現していますね。
 
個人的には 月の欠片 や 灰被りの教会 辺りのBGMがそう言った
 
感じを表現していて印象に残っています。

キャラクター
ヒロインに関してはハルの圧勝。となるはずだったんですがレンが終盤で
 
猛烈な追い上げを見せて終わって見ればハルの辛勝ですね。あくまで私の
 
印象ですが、ハルがメインヒロインでレンが裏ヒロイン。コトセとユキナが
 
サブヒロイン。と言う感じです。ただ、コトセやユキナに魅力がなかったかと
 
言われると自信をもって違うと言います。共通ルートで、コトセやユキナに
 
スポットが当たった時に見せた、危うさ、脆さ、弱さ、狂気。この単語だけ
 
だとイマイチ魅力が伝わりにくいかもしれませんが、1 つ 1 つがコトセや
 
ユキナを形作る大切や要素で、同時に魅力にもなっています。一方で
 
ハルの場合は、一途、頑固、優しさ、約束。この辺りが、ハルの魅力と
 
言えるのではないでしょうか。本当にあんな、ぽわぽわして天然な見た目
 
からは想像も出来ない程の意志の強さはハルの ギャップ の 1 つであり
 
魅力と言えますね。レンは、終盤とエンディング。更に、個別ルートで
 
完全に持っていった感じですね。元々魅力的な可愛いキャラクターでは
 
ありましたが、個別ルートでの恋人関係にもっていく流れは、強引に押し
 
切った感はありますけど、そこまで悪く感じなかったのは、私も彼女の
 
魅力にやられていたからなのかもしれないですね。また、個別ルートでの
 
あのシーンの 背徳感 は中々の物でした 私はロリコンではないですが
 
レンはそう言った点も含めて、本当に魅力的なキャラクターでしたね。
 
サブキャラクターに関しては存在が ネタバレ なオープニングムービーに
 
映っているあのキャラクターも含めて魅力的キャラクターが複数いますが
 
一番好きなのは、マヤですね。彼女は割と早い段階で、コトセと一緒に
 
スポットが当たりますが、マヤとコトセのやり取りの描写は 2 人の魅力を
 
グングンと上昇させていき、選択肢が出た辺りからの、一連のやり取りは
 
心に来るものがありましたね。それをコトセの個別ルートに組み込んで
 
いたのも良かったと思います。最後に主人公についてですが、書くのが
 
中々難しいです。あまり書き過ぎると ネタバレ になりかねないですので。
 
彼が抱える思い、葛藤、約束。様々な問題を抱えながらも奮闘していく
 
主人公は純粋にカッコイイと思います。だからこそ、個別ルートでは
 
もっと自由でもいいような気もしますけどね。

Hシーン
回想シーンに コトセ 3 ユキナ 3 ハル 3 と、もう 1 つ登録されるので
 
合計 10 個となっています。プレイについてはパイズリとフェラぐらいで
 
そこまで変わった物はないです。個人的には、ハルのシーンで髪に精液が
 
付いたまま 2 回戦をおっぱじめるんですけど、髪に精液が付いた一枚絵を
 
キチンと描いた点は評価したいですね。中々エロくなっていましたから。
 
あと、コトセやユキナにハル以外のシーンは個人的に気に入っています。
 
あれは中々いい物でしたね。私の性癖を非難されそうですけど。

最後に一言
レンのCVが秋野花さんとは使い方をよく分かっていらっしゃる。



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