まず、始めに私は、黒鷲の学級の帝国ルートで 1 つ目のルートはクリア
しましたけど、シナリオ内で語られなかった謎が結構あった事について
不満があります。具体的な内容はネタバレのため、ここでは書けませんが
「え、結局彼は何者だったの?」と思うシーンがいくつかありました。
まあ、ひょっとすると他のルートで語られる可能性も一応ありますので
現時点での感想ではありますけど。他にも、シナリオ上でのやり取りや
会話が分かりにくかったり、唐突に飛んだりと手放しで褒められるような
内容では無かったのは事実です。一方で今作ではここ最近のシリーズに
無かったシナリオ上での
シビアさ が出ていたと思います。これを端的に
言えばかつての仲間だろうと
殺す時は殺す と言う。ただ、この辺りの
シビアさ を出すなら、CERO-B(12歳以上)だと上手く表現しきれないと
私は思いましたね。一応、結構気を使って出来る限り直接的な表現に
近いように描写するように心がけてはいましたけど。評価出来る点は
ややシナリオから外れますけど、中盤から終盤にかけての拠点での他
学級キャラクターのやり取りに関しては、上手く出来ていましたね。
色々と難しい立場ですけど、彼らなりの想いや信念が会話から伝わって
きます。この辺りの表現は評価するべきです。兵種面では既存の武器
装備可能兵種の枠を取っ払ったり、スキルや戦技と言った過去作品で
登場した物を上手く取り入れていると思います。また、今作で新たに
登場したスキル。近距離反撃は、今までありそうで無かったスキルで
今作での弓の立場を大きく上げたと言えます。また、今作での魔法の
仕様は賛否はありますけど、私としては面白い試みだと思っています。
過去作品での魔法使用キャラクターによる無双についての、既存とは
違う新たな制限をかけられたシステムでした。まあ、上手く調整を
すれば相変わらず無双はできますけどね。兵種面での欠点は最上級
兵種のかぶらせ方や制限ですね。この辺りはもっと工夫して欲しい
です。キャラクターに関しては一周目が黒鷲の学級の帝国ルートで
あった事もあってエーデルガルドも好きですけど、彼女はどうにも
主人公気質が強すぎてカップリング的な視点で考えるとドロテアや
ベルナデッタの方が私は好きです。それと、もう一つ大きいのは
エーデルガルドはやっぱりヒューベルトとのカップリングが、私と
しては主人公よりも好きなんですよね。あれを見た後で主人公と
エーデルガルドの支援Sは、結構罪悪感を感じました。ちなみに
黒鷲の学級で私が一番好きなキャラクターはフェルディナントです。
最初は正直めんどくさい貴族キャラかと思っていたんですが、これが
シナリオを進めて様々な支援会話を見ていくうちにドンドンと好きに
なっていきました。特に印象的だったのはエーデルガルドとの支援
会話ですね。最初はどうなる事かと思っていましたけど、最終的には
彼の成長と人間的な器の大きさを見せつけながらも従来の彼らしさも
取り入れたいいものでしたね。作品全体としての評価は、まだ全ての
ルートをクリアしていないので暫定的なものではありますが、この
シリーズのらしさを出しながら近年の作品の良さも取り入れて良い
作品に仕上がっていると思います。気になった点は、物量が増えた分
大幅にプレイ時間が増えた点をどう考えるかとシナリオ上の理解の
しにくさですね。これらが気にならなくなったら、このシリーズの
最高傑作と呼べるレベルだと言っても過言ではなくなると思います。