プロローグでは ヒロインの紹介と美栗のイメチェンまでを描写して
います。その後、各ヒロインのエピソードで心の距離を縮めて、個別
ルートの序盤で告白して恋人関係になり、そして個別ルートの中盤から
終盤で、各ヒロインの悩みや秘密に迫ったり解決したりしています。
以外と王道だった と言うのが私のシナリオの印象です。プロローグの
開始直後からハイテンションで笑い満載で飛ばして話が進んでいた
ので、もっと笑いの方向に個別ルートは進むのかと思いきや、告白
するまでの各ヒロインのエピソードでの、主人公とヒロインとの
仲良くなるシーンを描写してからの個別ルート序盤での告白シーン。
その後の初々しさ。そして各ヒロインの持つ問題や葛藤。それを
主人公と一緒に乗り越える。もちろん所々に笑いやギャグはあり
ましたけどシナリオとしては
真っ当で王道 な流れだったと言えると
思います。その辺りの描写がやや雑になってしまった部分もあった
ので評価としては
良作 には届いていませんが及第点の評価はして
いいです。ただ、もう少しシナリオに
捻り は欲しかったです。
奏の一件は予想外ではありましたが、それをシナリオに活かせて
いたかと言うと疑問が残りますし、麻帆や望希の個別ルート終盤
での流れは予定調和すぎて悪いわけではないんですが、どうにも
盛り上がりにかけましたね。奏の一件などを見る限り意外性のある
設定を考えられない訳ではなさそうなので、後はそれをシナリオに
上手く活かせれば評価はもっと上がります。それから Tecma と言う
システム (ざっくり言えば 2 ちゃんねるみたいな掲示板) を用意
した事自体は悪くはないですけど、どうせなら各キャラクターの
エピソードとヒロインの個別ルートのシーン事に入れるぐらいの
根性を見せて欲しかったというのが正直な所です。内容自体は割と
面白いんですが。最後に「擬人化」これについてです。正直これが
起こった理由や原因については「考えるな。感じろ」なんで、もう
深くは突っ込みませんけど、設定をあやふやにするとシナリオでの
キャラクターの発言や言動に
重みや共感 がなくなるのでシナリオの
質を上げるならこの辺りについても、もう少し細かい描写が必要
かなと個人的には思います。