タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
タマユラミライ   Azurite   20 時間前後  
                                       
 
シナリオ
  
 
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
B+(23/30)    (16/20)    B+(15/20)    B+(23/30)    B+(77)      

初めに(前書き)
このゲームは遠野物語をベースに作らていると思います。遠野物語
 
自体を私はそこまで知っている訳ではないので、そちらに思い入れの
 
ある人から見れば不快に感じる文章を書いている可能性があります。
 
その事をご理解いただいた上で納得される方に読んでいただければ
 
幸いです。

総評
公式サイトにあるゲームジャンルの、ヒトと妖異と魔法使いが
 
織りなすミステリアスADV の 世界観と雰囲気 を見事に表現
 
していると思います。グラフィックや音楽もそれらの表現に一役
 
買っていたと思います。後は、シナリオの細かい部分のフォローが
 
出来ていればもっと良いゲームになっていたと思います。現状でも
 
決して悪い訳ではないですが、プレイする人の想像に任せている
 
部分が多いので、そこはもう少し詳しく書いても良かったように
 
感じました。キャラクターも十分魅力的に描写出来ていましたが
 
一部サブキャラクターをもう少し詳しく描写出来ていればもっと
 
良くなっていたと思いますね。総合点数的に見ても十分 良作
 
範囲ではありますし、その事を否定する気もないですが、一部の
 
個別ルートの描写に引っかかりを覚えたので、個人的評価は B に
 
させてもらっています。まとめとしては十分 良作 ですが、もっと
 
細かい部分までキチンと描写できていれば総合点数 80 点越えも
 
狙えたのにもったいないなと言った感じですね。

あらすじとプレイについて
簡単に書くと 何処か異郷の薫り漂う町に住む魔法使いの主人公が
 
1 人の少女と出会う事をきっかけにして、主人公やその周りの環境が
 
変化していく。これはヒトと妖異と魔法使いが織りなす長くて短い
 
ー夏のおとぎ話ー(一部公式サイトより抜粋)と言った感じです。
 

総プレイ時間は 20 時間前後です。共通ルートは 3 時間前後。個別
 
ルートは、みだりと花子が 1 時間半前後で由岐奈と白は 2 時間前後
 
です。ルートロックとネタバレ等の関係上。攻略順は、ほぼ固定で
 
花子→みだり→由岐奈→白 ですね。花子とみだりは逆でも問題は
 
ないですけど、由岐奈から白への流れが変えない方がいいです。

シナリオ
共通ルートは 主人公達が住む深見の地で巻き起こる妖異と人との
 
問題を調和する魔法使いの御役目とそれに伴って起きる現象を中心に
 
描写しています。個別ルートはそれぞれのヒロインが抱えている
 
問題だったり感情を主人公と一緒に解決したり乗り越えたりする
 
過程の中での選択などを中心に描写しています。
 

細部の丁寧さ これが足りなかったです。共通ルートの序盤の部分。
 
妖異に関する知識がプレイヤーにほとんどないままで進むので
 
人によっては戸惑うと思います。まあ、ここはまだ許容範囲だと
 
個人的には思いますが、個別ルートについては話が別です。白の
 
個別ルートは特に足りてないです。ですがその前に他の 3 人の
 
個別ルートについて書きたいと思います。まずは花子とみだりの
 
個別ルートから書きます。両者について共通して言える事は妖異や
 
主人公の事情に対する内容よりも恋愛方面を中心に描写している
 
ので、シナリオの 完成度 としては低めです。ですが、個人的には
 
みだりの個別ルートに対する満足度はかなり高いです。逆に花子の
 
個別ルートの満足度は高くありません。これを分けた理由は、まあ
 
やっぱり無駄な戦闘シーンですね。みだりの個別ルートは確かに
 
茶番とも言えるシーンもありましたし、シナリオの完成度は前に
 
書いたように低いです。それでもみだりと言うヒロインが主人公に
 
対してどのような感情を持ちそれを伝え恋仲になる。イチャイチャ
 
しながら、みだりの可愛さをしっかりと描写していたのに対して
 
花子の個別ルートは恋というものを知る事を序盤は描写していて
 
これ自体は悪くないですし、こうやって始まっていく事を否定
 
する気はありません。だからこそ終始それでいけばいいのに終盤で
 
あの戦闘シーンをもってきた事は理解に苦しみます。そもそも
 
このゲームは、そう言った戦闘と言うものを重視していない事は
 
共通ルートの描写を見れば明らかです。終始、恋と言うものを
 
中心に描写していればシナリオの完成度は低いままでも、きっと
 
花子と言うキャラクターに対する思いはきっと変わっていたはず
 
です。さて次は由岐奈の個別ルートについてです。個人的にこの
 
由岐奈の個別ルートは表。白の個別ルートは裏と思っています。
 
由岐奈の個別ルートでは様々な謎の多くが明らかになり 選択
 
重要なテーマの 1 つになっています。由岐奈の友人でもある蒔奈。
 
彼女との関係も見どころです。しかしながら、この個別ルートも
 
細部の丁寧さ が足りてないんですよね。全体的な描写が悪くない
 
だけに余計にそう言った部分が気になってきます。印象的なのは
 
一番最後のエピローグです。ネタバレになるので書きにくいですが
 
プレイヤーに委ねるのではなくどうなったかを書いて欲しかった
 
です。それが無理ならせめて方向性ぐらいは示唆して欲しいです。
 
さて、いよいよラストの白の個別ルートについてです。最初に
 
言える事は安易な選択を選ばなかった事は評価したいです。まあ
 
正解はないので、安易な選択を選んでも誰も責める事は出来ない
 
ですけどね。しかしこの選択を選ぶならキチンと決着をつける
 
必要のある相手が主人公にはいますし、やるべき事もいくつか
 
残っていますよね。そう言った 細部の丁寧さ が欠けています。
 
私は主人公の選択が駄目と言うつもりもないですし、個別ルートも
 
十分高い評価をしています。十分な評価をしているからこそ、そう
 
いった部分が気になるのです。シナリオの完成度が高ければ高い程
 
細部の丁寧さ は大切にしなかればなりません。そう言った事が
 
出来ているシナリオこそが 名作 と呼ばれるべきだと個人的には
 
思っています。残念ながらこのゲームの個別ルートはそう呼べる
 
ものではなかったですが、由岐奈や白の個別ルートには、その
 
可能性が見えたために余計に残念に思ってしまいます。

グラフィック
グラフィックの背景から伝わる深野の地の美しさは素晴らしいと
 
思います。それだけでなく立ち絵のヒロインの表情の変化なども
 
良かったですね。後は魔法の描写も悪くはないんですが、もう少し
 
魔法の迫力があれば、もう一段上の評価にしていたと思います。
 
まあ、魔法でドンパチやるゲームではないので仕方ない所もあるの
 
ですが。私のお気に入りの一枚絵は、やっぱりオープニング前の
 
夕日をバックに主人公と白が手をつないでいる一枚絵ですかね。
 
アレは中々衝撃的でした。まあ、注意深く見ていれば気づく事も
 
出来たとは思うんですけどね。後、Hシーン後のピロートーク時の
 
各ヒロインの一枚絵の破壊力も凄かったです。由岐奈だけベッドの
 
上ではなく、裸ワイシャツ(厳密には違いますが)なんですが
 
これはこれでヤバいですね。

音楽
不思議と言うか神秘的な感じをBGMからも感じます。音楽鑑賞
 
画面での 12 番。ヒトと妖異 や 17 番。神域の黄昏 に 18 番。
 
余情の旋律 などはまさしくそんな感じですね。印象に残っている
 
BGMだと 20 番。明日の風 です。ゲーム本編の個別ルートの
 
印象に残っている場面で多く流れていた事も関係していますね。
 
オープニングとエンディングについては 2 種類あるエンディング
 
よりもオープニングの方が印象に残っています。エンディングが
 
悪かった訳ではないんです。ただ、ゲーム本編の個別ルートを
 
全てクリアした後に映像付きでオープニングを見ると歌詞と映像。
 
それらに込められたものを感じる事が出来ると思います。個人的
 
にはサビ前の「過去にとらわれた〜」の部分からサビまでの間と
 
ラストの「ここにいるから〜」の部分のラストのあの映像が特に
 
良かったと思います。

キャラクター
一番好きなヒロインはみだりです。シナリオの描写を考えるなら
 
白と言うべきなのかも知れませんが嘘を書くわけにはいきません
 
ので。みだりの魅力は、一歩下がって主人公に尽くすあの健気さと
 
Hシーンで魅せる妖艶さ。その ギャップ が良かったです。まあ
 
主人公曰く超絶美人(語彙力不足)ですからね。好きになっても
 
仕方ないです。花子は個別ルートの描写で損をしている感じですね。
 
初めて知った恋と言う感情。それについてをメインに描写していて
 
最後はアレですからね。アレを最後に描写せずに中盤辺りにして
 
いればまた違った印象を持ったかも知れません。由岐奈については
 
共通ルートでは色々と面倒くさい感じでしたけど付き合ってからの
 
甘えてくる描写は素直に可愛かったです。ただ、終盤は妖異との
 
絡みが中心になったので、シナリオの完成度は上がった代わりに
 
由岐奈の可愛い描写が減ったように感じましたね。白については
 
主人公との間にある積み重ねの描写もありましたし、あの方言や
 
ロリ巨乳ぶりも良かったんですよ。ただ、由岐奈と同じように
 
シナリオの完成度を上げた分、可愛い描写が減り魅力と言う点で
 
みだりに敵わなかった感じです。主人公に関しては、かなり落ち
 
着いた印象で思考の所々に達観した部分もあるんですが、それには
 
キチンとした理由があります。その辺りの理由が判明した辺りで
 
主人公に対する見方が変わるはずです。最後にサブキャラクターに
 
ついてですが、各妖異達も中々良い役どころをこなしていました。
 
しかし私はフェレスと紅について不満があるんです。いや、不満と
 
言うよりも描写の仕方の問題と言うべきですかね。由岐奈や白の
 
個別ルートだけではなく、みだりや花子の個別ルートでも両者を
 
しっかりと登場させて白の個別ルート辺りで両者の主人公に対する
 
想いや気持ち。この辺りを爆発させられるような描写が出来れば
 
もっと魅力的になれるはずです。この辺りまで丁寧に描写出来て
 
いればもっと良かったですね。

Hシーン
回想シーンに全ヒロイン 5 つ収録されています。ただ本番のない
 
物もあったりしていますが尺は十分なので不足を感じる事はないと
 
思います。プレイはパイズリにフェラやオナニーにおしっこと
 
そこそこあります。みだりの搾り取られる感じや白のロリ巨乳。
 
花子のおしっこも大変いいですけど、由岐奈の黒髪ロングに精液が
 
かかっている状態でのフェラのエロさは中々そそりました。

最後に一言
ちょっと遠野物語に興味が出てきた。



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